2008-05-27

ムダって何だろう、を考える

風邪で療養中でも、読書は可能。
今日は、この1冊。

霞が関埋蔵金男が明かす「お国の経済」、
という、強烈なタイトル。

著者は、自ら、埋蔵金男と言い切っちゃった、
財務省出身の、髙橋洋一氏。

ベストセラーとなった、「さらば、財務省」の著者でもある。

振り返れば、この間。

県民の皆様との草の根対話で、政治家と官僚、
つまり、お国に対する批判をどれだけ頂いたろう。

怒りと、怒りを通り越した、政治不信。
ムダと不正が後を絶たない状況では、当然だ。

そういう中で、私がグルグル考え続けているのは、
ムダって何だろう、ということである。

もちろん、マッサージチェアなどの非常識は論外。

そもそもムダの定義と、それを決めるのは誰か、
について、である。

同著は、個々の政治問題を経済学的な切り口から、
その辺をかなり、スッキリと整理してくれている。
決して、単純な、官僚バッシングではない。

さて、私的には。

ムダとは、全体最適に対して十分条件にすぎない優先劣位であり、
それを決めるのは国民である、というニュアンスで、腑に落ちた。

残念ながら今、そして今に至るまで、政治はそうなっていない。
だから、国民は怒っている。

そうした官僚組織のタテ割りが全体最適を阻害し、
真の意思決定は、国民でも政治家でもなく、

官僚が担っているという現実を、彼は、
官僚内閣制、と解説している。

そして、少なくとも庶民は、それを直感で見抜いている。

ムダに関して今、重要なことは、
必要条件以外は引き算、というシビアな局面の全体認識だろう。

そしてそれは、

国にとっての必要条件以外は、すべて地方に分権していく、
という引き算、つまり、道州制の議論にもリンクしてこよう。

構造改革、といえば簡単だが、国も地方も、
劇的な、政治の曲がり角に差し掛かっている、と思う。

絶対出なかった情報が、次から次へと出てくるのは、
情報のフラット化だ。これから更に加速するだろう。

そして良くも悪くもだが、
政治が、お茶の間の距離感まで身近になったことは、
政治の透明化だ。ますますウソは隠せなくなるだろう。

国益を損するものでない限り、
政治はもっとディスクロージャーせよ。

そして、真の意味で、
国民による意思決定が可能な議院内閣制を機能させよ。

それが、この間の草の根の対話で、
私が真正面から受けとめた、庶民の皆様の叫びである。

私にできることに全力を、と思う。


0 件のコメント:

コメントを投稿