2008-04-11

改革の合言葉は、あるもの探しから始めよう

午後・夜にかけて、
県民相談・党務・支援団体打ち合わせ等。

今日は、日経グローカルNo.97(2008.4.7)から。
自治体維新、という首長インタビューである。

登場されたのは、山形県の斎藤弘知事。

思わず、全国の知事を何名知っているだろう、と考えてみた。
47のうち、確実に半分以上知らない中で、確実に1名、記憶が増えた格好だ。


記事を拝見すると。
民間国際畑を歩んで来られただけあって、着眼も行動もフレキシブルだな、と思う。

なにしろ、全国で一番記者会見の回数の多い知事、である。
ご本人の自負だが、その通りであろう、毎日記者会見なのだから。

情報発信の重要性に着眼されてのことではあるが、
きっかけは、素朴である。

知事のお子さんが、テレビに映った当時の小泉首相を見て、
��あ、小泉さんだ」と認識するのをみて、なるほど、と。

1日に2回記者会見を行い、毎日ニュースに流れる総理のほうが、
地元の知事より、はるかに身近で確かな存在だという、事実。

要は、頻度の問題。
情報発信の前の、認知の問題。

同じメッセージであっても、発信するのが知っている人と知らない人では、
理解も共感も度合いが違ったものになることは、私たちの経験則だ。

斎藤知事による毎日会見の導入は、今や定着し、
直接お伝えするという情報発信スタイルがすっかり定番になったそうだ。

そんな知事の就任当初。

県庁刷新を掲げ改革に取り組もうとする際、最も痛感したのは、
職員の発想の転換、だったという。

それは、コスト意識と、時間軸と、自律の3点。

私なりに解釈すると、成果と、優先順位と、ミッションということになるが、
つまりは、経営という概念である。

就任3年が経過する中、個々人においては発想の転換、
全庁においては財政再建、を基本としながらの、粘り強い取組み。

その成果の1つとして。

東北6県と新潟という大きな生活圏域の中で、
各県が、それぞれの強みを特化し分担しながら発展していこうとする
取組み事例の紹介は、わが愛媛・四国にとっても格好の参考材料だ。

また、斎藤知事のいわれる、夢3倍の法則、も興味深い。

人が、痛みを感受して自ら自律的に動き出すためには、
痛みの3倍の夢が実現できる、
と本人がわかってはじめて動き出すのだそうだ、と。

思わず、出典を知りたくなるが、いずれにしても。
痛みと悲観に陥りがちな今、だからこそ夢が大事なのだろう。

それは、ないものねだりではなく、あるもの探しから始めよう、と知事はいう。
そして、最終的に。

その夢は、有形も無形も含めて、山形らしさに他ならないのだ、と。
まさに、改革の合言葉、と思う。

こういう発想と取組みが、多くの県と圏域において、澎湃と湧き起こっていく中で、
道州制も、真の地方分権も、ふさわしいカタチが見えてくるような気がした。

結果的に、国の変化が一番あとでした、とならないように。
最も、サイズ的に小回りの利く四国が、改革の先頭を切れるように。

愛媛でがんばるぞ、と思う。


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