2008-02-01

ある社長から見た、今の政治のこと

午後、企業訪問を行なう。
ある社長とのお話が、特に印象に残った。

いくつかある中で、今、マスコミを賑わせている道路特定財源についていわく。
それは騒動であって、本質の議論には到底見えない、と。

にこやかにして、実に、手厳しいのである。

本則税率への上乗せが30年以上も続いたら、それは普通、暫定とは呼ばない。
時代も物価も異なるのだから、最初に議論すべきは本則税率のほうではないか。


あらかじめわかっていたはずなのに、期限切れ間際でのドタバタ劇。
見苦しい上に迷惑するのは国民、開いた口がふさがらない。

道路行政に一定の財源が必要なことは百も承知だが、
次々に浮かび上がる国の不祥事を聞くにつけ、ムダはまだまだたくさんある、と思わざるを得ない。

ムダの定義が難しいことはわかるが、それぞれの主観を戦わせても合意は得られない。
この際、期限を切って、合意が得られるような抜本的な議論を行なって欲しい。

まくし立てるように、ご意見は続いた。
おっしゃるとおりだな、と1つ1つ相槌を打ちながら、受けとめながら。

そうした状況の中で、私たち公明党が考え、取組んでいることを1つ1つ語らせて頂いた。

どこまでご理解を頂けただろう、と思いながらも、
私たちがめざすものへの共感の拡大は、対話した数とその深さだけであることを、つくづく思う。

社長に限らず、様々な企業の方々と対話を進めていく中で。
この部分は容認できないけれども、その部分は誤解から理解に変わった、ということがある。

完全合意でなくともよい、部分合意をどれだけ見出せるか。
それらをつないでいくと、まったく別の新しい合意がどこかに見出せるかもしれない。

政治は技術、とは先哲だが、まさしく政治家には。

支持者の皆様はもちろん、議員間、理事者間にあっても、合意を見出だすための技術が必須だし、
それは対話によってのみ、またその場数と苦労した分だけ、力量として醸成されるのであろう。

また、ある社長とは、中国産ギョーザの話題から見えてくる、疑心暗鬼の日本、という話になった。

日本人として。

また、確実に肝心なものを喪失し、あらゆる分野で不信が渦巻くこの時代にあって、
どのように信を回復させるのか、信じることの素晴らしさを実感できる世の中にしていくのか。

個別の法案も重要だけど、国民にとっては、そっちのほうが遥かに重要なんですよね。
そこを政治は言ってみせ、やってみせて欲しいんですよね。

そうです、そうです、その通りです。
と、ここが、まさに対話の、肝であった。

両社長をはじめ、訪問先では厳しいご意見とともに温かいご激励をたくさん頂いた。

がんばるしかない。
月並みだが、目の前の、私にできることから1つ1つ、がんばるしかない、と強く決意した。

��写真は、子どものお風呂のおもちゃ。その口のカタチが、がんばれ、に見えた。)


0 件のコメント:

コメントを投稿