2008-02-02

自ら生きること、自ら掴むこと

久々に読み応えがあったなー、と思った1冊。
タイトルは、「日本、変革」(田原総一朗著/ダイヤモンド社刊)。

ついつい。

��ニッポンが見えてくる世界一エキサイティングな授業」というサブタイトルと、
��藤原和博」「竹中ナミ」というクレジットタイトルに釣られてしまったのだが。

みごと、大正解。

文字通り、誌上授業を体験できたし、エキサイティングが詰まっていて、
こういう講義がライブで受けられる学生たちが、本当にうらやましく思えた。


その講義というのは、早稲田大学の大隈塾のことで、
塾頭は、ご自身、同大学OBの、あの、田原総一朗さんである。

先の読めないこの時代に、生きるとは何かをつかむこと、を目的として、昨年4月に開塾。

毎回、塾長らが、これはまさに先輩としてすばらしい、と思う人たちをゲストスピーカーに迎え、
私はこのように生きてきた、という具体的な生き様を語って頂く、という講義スタイルである。

弊ブログにも綴らせて頂いた藤原校長や、ナミねえ、の生き様が持つ説得力はやっぱり圧巻なのだが、
今回、初めてその存在を知り、私が格別に感銘を受けたのは、次のお3方である。

有機のがっこう土佐自然塾・塾長の山下一穂さん( http://harehore.net/ )と、
みやぎ食育の里づくりアドバイザーの結城登美雄さん( http://www.ruralnet.or.jp/ouen/meibo/243.html )と、
㈱ハッピー代表取締役の橋本英夫さん( http://www.kyoto-happy.co.jp/index.html )。

おこがましく論評するつもりはないし、そもそもできないのだが。
私は、その生き様に、引きずり込まれるような感銘を受けたのである。

山下さんは、元学習塾経営者。
ひょんなことから行き着いたのが農業で、山下農法といわれる有機農業の伝道者となった。

結城さんは、元広告会社社長。
東北の田舎を歩きぬいた末、食から地域を考える地元学を提唱し、その実践者となった。

橋本さんは、元サラリーマン。
世界を視野に、クリーニングからダイレクト・ケア・メンテという新たなマーケットの開拓者となった。

なった、としているが、ご本人方いわく、まだまだこれからであり、現在急ピッチ進行形、なのである。

お3方とも、元ナニナニから紆余曲折を経て、伝道者となり、実践者となり、開拓者となられたわけだが、
その紆余曲折の中で、まさに自ら生きることの答えを、自らで掴まれた点において、見事に一致していた。

朴訥だったり、ひょうひょうだったり、荒っぽかったり、その語り口はまちまちだが、決してぶれない信念があった。
教えてもらうのではなく、生き方は自ら建てるのだ、そんな、人生に対する揺るぎなさ、を感じたのである。

そして振り返って自分はどうか。
と考えたとき、今までの自身に対して思わず闘志がかきたてられたのであった。

そんなエキサイティングな読後感。
結局、最後までサブタイトルの通り、だったのである。


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