2008-02-03

最新鋭がん発見装置、PET-CTのこと

午後、西予市を訪ねた。
向かった先は、久しぶりの県歴史文化博物館、である。

といっても、今日は鑑賞ではなく。

14:00から開催された、県立中央病院・放射線部長である宮川正男先生の
��PET-CT(ペット・シーティー)で、がんはどこまでわかるのか?」という講演が目的であった。

実は、昨年9月議会において。

私は、がん対策の切札として、県下全域にPET-CTの普及促進を!という趣旨の質問をしたのだが、
今なおその思いは強く、今後の新たな展開を拓くヒントを探す思いで本日、参加させて頂いたのであった。

とはいえ、PET-CTって何?という方もいらっしゃると思うので、簡単にご説明すると。
実はこれ、がん発見の最新鋭装置、あるいはその画期的がん発見システムの名称、なのである。

1回の検診で全身のがんを簡単・正確に調べることができ、しかも集団検診の約20倍も発見率が高い、
文字通り、最新鋭の、がん発見装置なのである。

少しひもとくと、今、わが国では「がん」でお亡くなりになられる方々が、年間約32万人に上る。

これは年間死亡者の、ほぼ1/3、つまり3人に1人にあたるのだが、
見通しによると、今から10年後は、2人に1人が「がん」で亡くなるというのである。

そういった現状と将来予測を踏まえ、私たち公明党は、
命のマニフェストを掲げて、「がん」対策に全力を挙げて取り組んでいるところである。

そして、現時点での成果の1つとして、昨年、「がん対策推進基本計画」が閣議決定された。

そこでは、今後10年以内に、75歳未満の年齢調整死亡率を20%減少させる、という数値目標を明確に掲げており、
わが県においても、がん対策推進計画の中で、国の指針に基づき、それを目標としているのである。

であれば、そのプログラムに有効が期されるPET-CTをぜひ位置づけ普及促進を図ってほしい、ということを、
私は議会で主張したのであるが、それは今のところ国の指針にない、ということであった。

宮川先生のお話のよると、例えば、肺がんの場合を臨床結果で見ると。

集団検診での発見率は0.05%。つまり、10,000人受けて、5人見つかる計算だが、
PET-CTだと1.27%。10,000人受けたら、127人も見つかる計算になるのである。

がん治療は、早期発見に如かず、である。
がん死亡率を減少させるには、早期発見を促進させることに如かず、なのである。

早期発見できると、がんの治癒率は格段に向上する。

だから、PET-CTの普及を、と思うのだが、庶民にとっては、そのPET-CT検診費用はまだまだ高い。
約10万円もするのである。

そこで、行政による戦略的な取り組みを、というのが私の考えであるのだが。
いずれにしても、今日の宮川先生の臨床事例をつぶさに伺いながら、その意をさらに強くした。

PET-CTにより確実に、助かる命が、ある。
がんで苦しまれる、苦しまれた、あの方、この方を思い出しながら、さらにがんばりたい、と思う。

��写真は、愛媛県立中央病院放射線部長・宮川正男先生)
��PETドッグのお問い合わせは⇒ http://www.eph.pref.ehime.jp/epch/pet%20waribiki/pet%20waribiki.htm )


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