2008-07-19

久万高原町で、すっかり、こんがり、トースト色

早朝、久万高原町へ向かう。
今日は、街頭遊説の、日。

いつもの小鳥のさえずりに加え、
セミの鳴き声が、シャワシャワとにぎやか、だ。

キンチョーの夏、日本の夏、
というCMが、かつてあったが、

セミこそ、日本の夏、である。


まだ私が小学校の低学年だった時、
セミから、命の不思議、を学んだことを思い出す。

当時、私の家の周りは、みかん畑だった。

梅雨が明ける頃、土の中のセミの幼虫が、
夜半ぞろぞろと、木に登ってくる光景を観察した。

示し合わせたかのように、一斉に、である。
不思議、だった。

そして、登ってきた幼虫を手に取ると、
薄茶色で、怪獣のような格好をして、しかも柔らかい。

面白くって、納屋にあったいぐりを持ってきて、
取れるだけ取って、家に持ち帰った。

辺り一面、いぐりから這い出した、ニイニイゼミや、
クマゼミや、ツクツクボウシの、幼虫だらけになった。

そして、朝、その鳴き声のやかましさで目覚めた。
部屋中、♪セミ、セミ、セーミ、ミー、だ。

そして、柱に無数の、抜け殻。
窓を開放すると、たちまち、勢いよく空へ飛んでいった。

セミを見ながら、父親は言った。

“セミはのー、土の中で7年くらい過ごしての、
たった1晩で、成虫になっての、
あと、1週間くらいしたら、死ぬんじゃ。”

げっ。

何も知らない私は、
セミは、普段はどこかに隠れていて、

夏になると出てきて鳴くもの、
とばかり思っていた。

あと1週間で、死ぬ。
本人、知ったらどんな気がするじゃろか。

かわいそう、
と、命の尊さを、幼心に知ったのである。

そんなことを思い出しながら聞くセミの大合唱は、
まさに命の謳歌。

生きる喜びを精一杯、おもいっきり、表現しているのだ。

セミの話が、長くなりすぎた。

AM9:00。
地元党員の皆様とともに、三坂峠にて第一声。

私からは、先ごろ閉幕した通常国会における、
公明党の取り組みと実績についてお訴えする。

学校耐震化の促進、クラスター弾全面禁止条約の批准、
クールアースデーの創設、国家公務員制度改革など、

そして、党員の皆様には、
長寿医療制度の改善内容などについてご報告を頂いた。

間違いなく、今日は猛暑日、と9時の段階で確信したが、
まさに、その通り、となった。

体感温度がグングン上昇する中、私たちは、
県下随一の広大な町を、計11ヶ所、回りに回った。

そして、語りに語った。
セミに、負けないように。

たくさんの方のお手を振っての応援が、
夏の日差しとともに、眩しく感じられた。

なかんずく。

猛暑にも関わらず、汗まみれになりながら、
同行頂いた党員の皆様に、感謝が尽きない。

いつも本当にありがとうございます。

そんな、帰り道。

車のバックミラーに映る私の顔は、
すっかり、こんがり、トースト色になっていた。


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