2008-03-24

目と耳と心を使って感じた、ユニバーサル社会

午前、県民相談対応の後、東京へ移動。

急ぎ足でめざしたのは、
��ユニバーサル社会の実現をめざすシンポジウム」、
という会合である。

ちなみに、ユニバーサル社会というのは、年齢や性別、障害の有無などにかかわりなく、
誰もが個性と能力を発揮し支えあう、共生・共助社会のことであり、同シンポジウムは。

本ブログでも何度かご紹介させて頂いた、社会福祉法人プロップ・ステーション理事長である
“ナミねぇ”こと、竹中ナミ氏の呼びかけに、全国から賛同者が集って開催されたもの。

主催は、社会福祉法人プロップ・ステーションと、読売新聞東京本社。

そして後援は、米国防総省、在日米国大使館、内閣府、厚労省、防衛省、国交省、文科省、
社団法人日本経済団体連合会、日本放送協会、とまさに、国家プロジェクト級である。

従って出席者も、錚々たる顔ぶれ、なのであって。
プログラムに沿ってご紹介すると。

主催者・竹中理事長の挨拶の後、いきなり、福田総理、である。
ただ、現下の国会運営でもあり、ビデオメッセージでの参加ではあった。

続いて、挨拶に登壇されたのは、シーファー駐日米国大使。

アメリカには、1990年に制定された 「障害を持つアメリカ人法(ADA法)」
という、障害を持つ人々に対する差別を禁止した、偉大な法律がある。

シーファー大使は、その導入・修正に関与されたご自身の体験を通して、
ユニバーサル社会の必要性と実現性について、熱く語られた。
実に説得力のある、確信あふれるスピーチだった。

次に、わが公明党の太田代表。

誰もが能力を発揮できる元気な日本を創ろう、と訴え、
��ユニバーサル社会基本法(仮)」の早期実現に対する力強い決意を表明された。

そして、民主党の鳩山幹事長。

ユニバーサル社会は、氏の政治理念である“友愛”に通じるとして、
��ユニバーサル社会基本法(仮)」の実現に、必ず協力する旨のお話であった。
しっかりと、記憶に留めたい。

続いて、米国防総省CAP理事長のダイナー・コーエン氏の基調講演。

彼女は、障害を持つ人々に対する政策支援開拓の、国際的権威である。
また、彼女が理事長を務めるCAPの使命は、というと。

障害を持つ人々に対して、そのハンデをICTによってサポートし、彼ら彼女らが、
健常者と同じ土俵で競争できるよう、機会を開発し調整すること、といえそうだ。

たとえば、両目を失くし、生きる希望さえ失った負傷兵が、その退役後。

視覚を代替する科学技術によって、MBAさえ取得し、さらには米陸軍士官学校の教鞭をとるまでになり、
といったエピソードを語られ、そうしたサポートを、今までに61,448件行ってきたとの報告がなされた。

目が、足が、身体や体の機能が損傷する可能性が、誰にもあること。
と同じように、障害を持つ人々の誰にも働くチャンスを提供すること。

働くということは、自らの存在証明であり、そうした誇りを持って、
すべての人が、障害の有無に関わらず生きられる世界に変えていこう、と結ばれた。

変えていくのは、YOU! and YOU! and YOU!と会場を指差しながら。
最後のYOU!で、視線が合ってしまった。責任を感じた。

続いての第二部は、パネルディスカッション。
竹中理事長の進行で、パネラーは。

基調講演のダイナー・コーエン氏、
防衛大臣の石破茂衆議院議員、
公明党代表代行・与党ユニバーサル社会PJTリーダーの浜四津敏子参議院議員、
弁護士の大平光代氏、
日本経団連専務理事の紀陸孝氏、であった。

石破防衛大臣が、なんでユニバーサル社会?
会場内のそうした空気を察してか、大臣からエピソードを交えた自己紹介があった。

実は、バリアフリー法制定を推進したのは、
当時、運輸委員長であったご自身であったということで、本分野への造詣の深さに納得。

その際、日本のバリア度を実感するために、ご自身自ら車イスで、
羽田空港から品川プリンスホテルまで移動したという徹底ぶりに、なんとも、驚いた。

石破大臣は、世に言う軍事オタクを超えた、人間オタクだな、と思わず感動し、脱帽となる。

わが浜四津代行からは、
障害者が社会に合わせる世の中から、社会が障害者に合わせ皆が共に生きていく社会に、とし、
そのためのユニバーサル社会基本法を何としても実現してまいりたい、との決意が表明された。

その通り、と、こちらまで力が入る。

かようにすべてを綴ることはできないが、実に示唆に富む、刺激的なパネルディスカッションであり、
また、あっという間の2時間であった。

最後に、「ユニバーサル社会基本法の制定に向けて~元気な日本を創ろう~」
が、会場参加者の満場一致を得て、採択されシンポジウムは終了した。

微力であっても全力で。
愛媛をユニバーサル社会にしていくために、必ず、お役に立ってまいりたい。

遠路足を運び、目と耳と心を使って感じた、今の私の気持ちである。

��写真:左から、竹中理事長・コーエン氏・石破大臣・浜四津代行・大平氏とご息女悠ちゃん・紀陸氏)


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