2007-11-15

地域活性化を、定義から考えた

10:00より、地域活性化対策特別委員会が開催される。
本日の議題は、「南予地域の活性化について」であった。

まず、今年度から実施されている施策や事業の取組状況について、
各部局からの説明があり、それに対する質疑が行われた。

知事の肝煎りということもあろう、実に、多岐にわたる配慮が行き届いている、
というのが、私が最初に得た所感である。

県は、同地域活性化のために、全部で65の事業について、金額にして約136億円という、
手厚い、又は非常に充実した支援を行っていることがわかった。

早速、委員からは、南予突出ではなく東中予とのバランスに配慮を、という意見も出たが、
その気持ちは実によく理解できても、今日の議題とはまた別の議論であろう。

問題は。

南予活性化諸施策・事業が、所期の目的に対する投資効果、あるいは期待成果として、
どのように総括されるべきか、ということであろう。

私は、人材育成に対する支援の考え方とあり方について、質問した。

地域の活性化をどのように定義するか、と問われると、私は常々、
地域固有の強みを生かした新たなビジネス、又は市場の創出、と回答しているし、確信している。

そのあまりにも有名な成功事例として、
徳島県上勝町の葉っぱビジネスと、高知県馬路村のゆずドリンク通販ビジネスが、ある。

いずれも。

上勝町の葉っぱは、横石さんが現れなければ、今でも葉っぱのままだったろう。
馬路村のゆずは、東谷さんと松崎さんがいなければ、とっくに消滅していただろう。

葉っぱも、ゆずも、それ自体、地域固有の価値である。

それを、片や会席料理の妻ものとして、片や馬路村という田舎そのものを売る道具として捉えたとき、
まったく新たな、顧客すなわち市場の特定と、ビジネスの仮説ができた。

あとは、トライ&エラーの積み重ねという、不屈の信念に基づく実践によって、
全国レベルの成功事例となったわけだが、そのカギは、どの角度から分析しても、「人」なのである。

そういうビジネスマインドを持った人材を、この地域にどのように輩出していくのか。
どうすれば、南予に、第2・第3の横石さんたちを、輩出できるのか。

そうした人材育成こそ、南予に限らず、地域活性化に最も重要な要因であり、
その触発から育成までの機会と環境を提供することこそが、行政が果たすべき最重要の役割ではないか、
ということを申し上げた。

加えて、将来、南予を担うであろう、感受性豊かな若き世代に対して、
成功事例を成し遂げた「人」と、その現場との、交流・視察の機会を与える、いわゆる、戦略派遣事業の新設を、
要望として強く申し入れさせて頂いた。

各委員それぞれの視点に学びながら、有意義な時間は過ぎた。

閉会の一方で。
地域活性化特別委員会の一員として、私の期待成果は何か、ということを考えている。

宿題は、終わらない。

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