2007-08-05

因島にて、父を偲ぶ

今日は、法事で因島へと向かった。

日頃あまり構ってやれない息子を連れて、2人で小旅行がてら、
といいたいところだが、実際は、とんぼ返りのドライブであった。

さて、この因島。
私の父親の里であり、私自身の生まれ故郷である。

その父が亡くなって、今年でもう30年が経つ。

久しぶりに寄り合った親戚も、いつしか腰が曲がり、髪も白くなり。
私も、2年前に、父の享年を超えてしまった。
30年という、長さと、短さと。

ともあれ、親戚の皆が集まるところ。
そこは、何年経っても、やはり同じDNAを持つ者どうし。

瞬時に、まるで同期するかのように、大家族づきあいの当時が蘇る。
短時間ながら、昔話、今の話、これから先の話、に花が咲きやまず。

唸るほどに、私は父にそっくりで、どうしてそうなるのか、しぐさまで瓜二つと。
真偽のほどは私には不明だが。

そして、その裏返しか。
自分の息子を見ていると、よくぞそこまで、というくらい、わが欠点をコピーしてくれている。
全く苦笑もので、困ったものだ。

猛暑の中を、つかの間の因島で、父を偲ぶ1日となった。

もし今、父と再会することができれば、私は、彼の言葉を待ちたい。
何を聞かれるだろう、何を叱られるだろう、そして、何を誉めてくれるだろう。

謹厳実直であったがゆえに、今でも、私の中の父は、厳かだ。
まじめで素直な、その一分を、父は私に譲り与えてくれたであろうか。

ありがとう、そして、がんばるけん、と思う。

私は、子供たちに、何を残してあげられるだろう。
そして、何をもって偲ばれる親になれるだろう。

帰り道、車の後部座席の息子の寝顔を振り返りながら、
がんばってこいよ、という父の声が聞こえた気がした。

��写真は、生口島から見た多田羅大橋)

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