2007-08-10

県内視察、2日め

今日は、今治市の大三島と大島に渡った。

大三島では、JF大三島水産物二次加工場を訪れた。
同加工場は、合併市町村周辺地域振興補助金事業として
本年3月に竣工した施設である。

その目的は、豊漁・不漁・魚価次第といった経営から脱却し、
地域水産物にさらなる付加価値をつけて、「売れる」水産加工物の開発と販路拡大をめざす、
というものである。

地元日本食研とのコラボということだが、その強化がポイントに思えた。

続いて、大島へ移動。

潮流体験船と、物産館兼魚食レストランを視察した。
いずれも、宮窪地区観光拠点整備事業として、本年4月に営業を開始し、
着実に来訪者が増加しているとのこと。

まだ緒についたばかりであるが、ビジネスとしての将来性を感じた。

特に、潮流体験船。
これは、工夫次第でドル箱になりうる、と思わず唸った。
いくら巨額投資をもってしても、この壮大な自然装置は作れないのだから。

潮流体験を、宮窪観光全体のストーリーの中で、どう魅力的に落とし込んでいくか、が重要であろう。
ホスピタリティを真ん中に立てて、ぜひ他の地域に希望を与える、観光事業としての成功を、と思う。


PS
大三島と大島の真ん中に、私が育った伯方島がある。
潮流体験で訪れた船折り瀬戸は、昔から有名な、船の難所である。

ここの潮流がいかに早いかということは、中学3年の夏、はからずも体験した。
苦い思い出、である。

そのとき、私はシュノーケルと水中めがねと足ヒレをつけて、
友だちと海に潜り、銛で魚やウニやアワビを獲っていた。

獲っては焼いて食べ、また潜り。

ある時、浜辺近くで潜ったつもりが、海面へ出ると、ずいぶん沖に出ていた。
しまった、潮につかまった。
流されている。
すごい力で、船折り瀬戸の渦のほうへ引っ張られていくのがわかった。

あとは無我夢中。あるいは一心不乱。

流れに逆らわず利用して、少しづつ浜辺へ浜辺へと必死で泳ぎ、
1㎞くらいむこうの岸辺に、どうにかこうにかたどり着くことができた。
本当に死ぬかと思った。

その後、祖父たちから、昔は、このあたりの潮の速い海で流され、
亡くなる方も多かったことを聞く。
自然に対する敬虔を、身にしみて覚えさせられた夏であった。

船折り瀬戸を通過する潮流体験船にて、当時のその場所を見つめながら、
それから28年経った夏も、あの時と同じように、また暑い1日であった。

��写真は、船折り瀬戸の潮流と渦)


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