2007-06-12

4年ぶりの歴博

AM5:00起床。一路、宇和町へ。地元企業の朝礼に出席させて頂いた。
朝の貴重なお時間を頂き、心より御礼を申し上げたい。

さて宇和町といえば、愛媛県歴史文化博物館。
せっかくだから、足を伸ばしてみる。約4年ぶりの来館である。

その威容は、相変わらずだ。
おさらいをしておくと、この博物館。
愛媛の歴史や民俗に関する知識を普及させる、というのが第一義的な存在目的である。

原始時代・中世・近世・近代、という4つの時系列で、当時の愛媛を演出するゾーンと、
祭り・芸能・くらし・遍路、という愛媛の民俗にフォーカスして演出するゾーンが常設展示され、
これに時々の企画展示と、生涯学習機能施設各種が加わったもの、それが、この“歴博”だ。

4年前は駆け足だったが、今回はじっくり、鑑賞した。
とても勉強になったが、かなり違和感もあり。
それは、この博物館の存在目的だ。
そもそもの定義が間違っている、と思えてならない。

まず、知識を普及させる、というのが主たる目的であれば、手段が違う。
今日の職員へのヒアリングでは、平日の平均来館者数は200~300人、土日で400~500人、とのこと。
その計算でいくと1ヶ月の来館者は約1万人、年間で12~13万人。県外の方も込みで、だ。
到底、普及といえるような数字ではない。

次に、知識を普及させたい対象が誰なのかがわからない。
換言すると、市場がわからないと商売はできない。だから、ここでは赤字の指摘は、措く。
どう頭をひねっても、ハコありきなのである。

こういう場合、頭をリセットしてみたい。
もし、“歴博”がなかったら、誰が困るのか?どのくらい困るのか?
本当にそれがないと困る事業であれば、突破口の仮説は顧客に見出すことができるが、
そうでないなら、残念ながら民間ではリストラである。

県の財政再建に向けて、さあどうする、と、その威容に訴えられる思いがした。

2 件のコメント:

  1. 文化を市場原理でしか考えられないなんて、ずいぶん見識のとぼしい方ですね。
    ��その計算でいくと1ヶ月の来館者は約1万人、年間で12~13万人。県外>の方も込みで、だ。
    ��到底、普及といえるような数字ではない。
    ではどれぐらい入れば普及といえるような数字なのですか?
    ��次に、知識を普及させたい対象が誰なのかがわからない。
    県民に決まってるじゃないですか。そんなことも分からないのですか?
    もう、小中学校でも歴史とか美術とか音楽とかは教えるのをやめて、
    読み書きそろばんとか英語だけ教えた方がマーケティング(笑)的に
    優れた県民ができあがるんじゃないですか、センセイ

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  2. 一県民様
    コメントを頂き、ありがとうございました。
    誤解をお招きし、誠に申し訳ございません。
    誤解を・・と申しますのは、
    私は、市場原理で“のみ”文化を考えるつもりは毛頭なく、
    逆に文化の重要性と振興にもっと光を、と考えています。
    このことは、私が公明党から、あるいは庶民の側から、
    このたび議員とさせて頂きましたことから、
    ぜひご理解を頂ければと思います。
    ブログに書かせて頂いたお話の大前提としましては、
    私の念頭に、県の危機的財政状況がありました。
    ご承知の通り、今年度の財源不足は344億円。
    本年3月末での県債残高は約9,000億円。
    大変な赤字であり、借金といえます。
    私も、一人の県民として非常に心苦しく思いますとともに、
    一議員としましては、これを解消していく義務と責任を、
    県民の皆様に対して負うものでございます。
    従いまして、県が関与する赤字事案につきましては、
    その解消や軽減に向けて、常に意識を傾けておりますし、
    あらゆる検証が必要だと感じております。
    その検証の切り口の一つを提起させて頂いたわけで、
    決して、採算が取れないからという理由のみで、
    “歴博”を否定するつもりはございませんので、
    その点どうかご理解を賜りたいと思います。
    ご指摘の詳細は紙面(画面?)には尽くせず、
    できれば、直接ご面談と対話の機会を頂ければ幸いでございます。
    見識も知見も乏しく、ご心配をおかけいたしますが、
    精いっぱい精進をしてまいる所存でございますので、
    今後ともご指導ご教授の程何卒宜しくお願い申し上げます。
    木村ほまれ

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