9月定例会代表質問より
③本県経済の状況について
<答弁:経済労働部長>
「次に、本県経済の状況についてのうち、まず、アベノミクスの波及効果等についてでありますが、アベノミクスの金融緩和と財政出動というカンフル剤的な政策によって、円安・株高に伴う企業業績の回復や雇用環境の改善が見られ、デフレ脱却に向けての期待感も高まりましたが、こうした恩恵は一部にとどまり、各層に広く行き渡っているとは言いがたい状況にあるのではないかと考えております。
本県でも、造船や化学などの輸出型産業に好影響が見られるとともに、有効求人倍率が22カ月連続で1倍を超え、賃金もここ半年は前年を上回るなど、雇用環境を中心に改善が続いている一方で、中小・零細企業や一般消費者は、原材料や食料品の値上げ等により、依然として厳しい状況に置かれているものと考えておりますが、こうした政策は、あくまでもカンフル剤でありまして、いつまでも続けられるものではなく、失敗するわけにはまいりませんので、その効果が効いているうちに企業や県民の皆さんが真に景気回復を実感できるよう、県内経済の好循環を実現させていくことが大きな課題であると認識をいたしております。
このため、県では、本県独自の実需の創出に徹底的にこだわった取り組みを進めてきており、今後とも、営業本部を中心に県産品の販路拡大に向けた営業活動を一層強化することで、平成30年度までに県関与年間成約額100億円を目指すほか、サイクリングや南予観光の魅力を活用した国内外からの誘客による交流人口の拡大などを通じ、地域経済のさらなる活性化につなげてまいりたいと考えております。
次に、県版政労使会議についての御質問でありますが、国の政労使会議は、経済の好循環に向けて政労使の3者が意見を述べ合い、包括的な課題解決のための共通認識を得ることを目的として設置され、着実な賃上げの促進など、さまざまな課題に道筋をつけてきた意義は大きいと認識をいたしております。
そうした意味において、県版政労使会議の設置は、本県が直面する人口減少問題への対応を初め、地域経済の活性化や仕事と生活の調和に取り組む上で一定の有効性は認められると思っておりますけれども、現在、国レベルで労使を初めとする地域の関係者が集まる会議の設置を検討する動きもありますことから、その動向を注視しているところであります。
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