2015-12-12

2015回顧録(12)

9月定例会代表質問より

③本県経済の状況について















「本県経済の状況についてお伺いいたします。
本年7月、財務省が発表した経済情勢報告によりますと、北海道、中国、四国、九州の景気の基調判断が、持ち直しの段階から回復の段階に上方修正され、実に18年ぶりに全ての地域で回復と判断されました。

アベノミクスの打ち出しから約2年半。株価、実質GDP、有効求人倍率、失業率など、主な経済指標において着実に改善を見せているものの、中小零細企業や生活者など、私の周辺で伺う限り、残念ながら景気回復という実感は余り聞かれません。むしろ、昨年の消費増税に加え、円安による輸入物価が与える物価上昇などから、個人消費も設備投資も手控えが続いているというふうに感じています。

さて、国では、2013年9月、公明党の提唱により経済の好循環実現に向けた政労使会議を立ち上げ、これまで10回にわたり、政府、経済界、労働団体の3者で、賃金上昇や雇用拡大の方策について議論が積み上げられてまいりました。その最大の成果となるのが、賃上げであります。

連合が7月にまとめた春闘の最終結果によりますと、定期昇給を含む賃上げ率は2.20%で、2年連続で前年同時期を上回っております。その意味で、この政労使会議が果たした役割はまことに大きいと言えますが、一つ残念なのは、これはあくまでも大都市、大企業が中心の成果だということであります。地方が景気回復を実感できない限り、デフレ脱却はあり得ないわけで、大都市や大企業で先行する賃上げも、景気回復の実感も着実に地方へ波及させていくことが肝要であります。

そこで、お伺いいたします。
まず、デフレ脱却と景気回復を最大の眼目とするアベノミクスについて、本県経済におけるこれまでの波及効果はどうか。また、今後の課題は何か、御所見をお示しください。


次に、国において政労使会議が一定の成果を上げる中、私は、景気回復を積極的に地方にも呼び込むべく、本県においても、愛媛労働局、商工団体、経営者団体、労働団体等と連携し、仮称愛媛県版政労使会議を設置してはどうかと考えます。特に本県では、少子化に加え、人口流出に歯どめがかからない若者に対して、所得拡大や処遇改善に向けた取り組みを進めることは喫緊の課題であり、地方創生やワークライフバランスなどの視点も踏まえながら、政労使で話し合う場を設置することは大変有益であると考えるのでありますが、見解をお示しください。」

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