2009-11-05

マチを広告する、その心

午後、市内のホテルで開催された
中核市サミット2009 in松山、に参加。

会場いっぱいにお集まりの
全国41中核市関係各位におかれては、

ようこそ愛媛・松山へ、

と、思わず声を大にしたくなるくらい、
感謝を申し上げずには、いられない。


14回目の開催となる今回のテーマは、
「結束・中核市~中核市から日本を変える~」。

歓迎あいさつで中村松山市長は、

「先の衆院選で、
 すべての政党が地方分権を公約に掲げた。

 私たち地方・中核市もまた、
 いつでもそれに応えられるよう、

 責任と覚悟を持って準備を進めてまいりたい。」

と、その決意を披歴されたが、
これに頷かない参加者は、恐らくなかっただろう。

さて、基調講演に続く特別講演は、

松山市立子規記念博物館の
天野祐吉名誉館長で、

演題は「マチを広告する」であった。

まさにこのお方である、
私の人生を変えたのは、

と、倒置法になるくらい。

大学時代、社会に出るにあたって、
私の仕事は広告であるに違いない、

と思い込み、実際、
広告の仕事を通して今に至ったのは、

当時まだ創刊まもなくの
月刊誌「広告批評」との出会いに、よる。

その編集長が、天野さんだった、のだ。

天下一品のディレクションに、
私は一発で、痺れてしまった。

糸井重里さんの、おいしい 生活。

や、

仲畑貴志さんの、おしりだって 洗ってほしい。

とかの時代、である。

と、深みに入る前に話を戻すと、
その天野さんの今日の講演だが、

往年の天野節、というか、よもだ全開で、

時代や世の中に対する感度たるや、
そのビビッドな切れ味に凄みさえ湛えていた、

と思うほど、懐かしく嬉しく、そして感動した。

天野氏、いわく(以下は趣旨)。

“中央集権は、各地の文化をのっぺらぼうにした。”

“県や市のキャッチフレーズはどこも、
 さわやかナントカ、いきいきナントカばかり。

 いきいき愛媛といってもピンとこない。
 ピンとこないところに、人は来るだろうか。

 愛媛の良さは、ぬくぬくしているところだと思う。
 ぬくぬくしたいなら愛媛ぞな、
 というブランディングこそ自然ではないだろうか。”

“方言を使おう。
 方言は、土地の表情を創り出すのだから。”

“飲んだら乗るな 乗るなら飲むな、
 なんぼ言ったらわがるんな、
 
 標識の、この最後の一節で、
 私はこの町が大好きになりました。”

マチを広告する。
という、天野さんの講演の心は、

地方は地方らしく、
私たちは私たちらしく、

結束して当たることが、
日本を変える、という

今回のサミットのテーマに
つながっていくに違いない、

ということではなかったか。

自身の立場にて、
しっかり受け止め取り組んでまいりたい。

貴重な機会を頂戴した関係各位に
心より感謝を申し上げます。


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