2010-08-03

南加愛媛県人会創立100周年記念訪問④

AM10:00、在ロサンゼルス日本国総領事館に、到着。

一昨日、記念式典に駆けつけてくださった
伊原純一総領事への御礼を兼ねた表敬訪問、だ。

会議室に通された私たちは約1時間にわたり、
伊原総領事ご本人から、

所管する南カリフォルニアの産業・経済や、
日系人社会の現状等についてお話を伺った。

まず、同地域の在留邦人数は約9万人で、
その内、7万人弱がロサンゼルスに集中しているとのこと。

その多くが、1,200社あるといわれる日系企業の関係者で、
現地で約12万人もの雇用を創出しているそうだ。

ロス経済圏における総貿易量は今では中国がNo1だが、
直接投資額では現在も日本が1位、だそうで、

同経済圏における日本の貢献インパクトは依然、極めて高い、
とのことで、昨日と異なり少し、勇気づけられる思いがした。

(伊原総領事を囲んでの記念撮影)

ちなみに、総領事館には、現在約50名が勤務しており、
その規模は小国の大使館以上、だそうである。

さて、同地域は、ロサンゼルス港、ロングビーチ港など
全米コンテナ取扱い量の1/3を占める運輸拠点となっており、

貿易や国際商取引が経済をけん引する構造だそうだが、
最近の課題は、低迷が長期化する失業率、だそうだ。

全米平均で9%の失業率がこちらでは12%という状況で、
それまで好調だった不動産業界が、
リーマンショック以来回復していないことが大きいそうで、

それ以来、連邦政府は、最長半年であった失業手当を、
特例として99カ月まで延長給付して対応しているそうだが、

一方では連邦政府の財政赤字が深刻を増し、
職員に給料が支払えず裁判訴訟が起きている状況もあるらしい。

わが国とも近いが、それでも異なるのは、
アメリカ人のダイナミズム、と伊原総領事は語られる。

特に、ヒスパニックとアジア系で人口の半数を超える、
移民国家といわれる同州にあって、この不景気の中、

それでも人口が増え続け、起業件数は伸び続けるという、
動きを止めない強さが、同地域の強みであり活力であり、

そこが日本との大きな違い、との総領事の指摘は、
わが国の喫緊の課題を射ているように、思えた。

つまり、教育、である。

世界と将来を見据えたわが国の人材育成のあり方について、

制度、のみならずコンセプトまで遡った確固たるビジョン、
というものの必要性を、

私自身の課題としても痛感させられる思いがした。
異国にて授かった大いなる宿題、だ。

その他にも種々のレクチャを頂き、和やかな中にも
深い見識の詰まった、正にあっという間の1時間、であった。

その後、総領事館を後にした私たちは、
バス車中にて昼食をとりつつ、ロサンゼルス空港へ、移動。

手続きを済ませてフライトすること約1時間、
次の目的地であるサンフランシスコに、到着。

空港を一歩出ると日差しが眩しいくらいであったが、

夜は一転、ジャンパーがないと困るほど寒くなる、
ということを、この後身を持って知ることになる、
私たちであった。

その夜の行事は、市内のレストランで開催された
サンフランシスコ在住県人会の皆様との交流会。

今回参加された県人各位は全員、八幡浜関係者、であり、
それほどサンフランシスコが所縁深いのには、

やはり理由があり、かつ歴史があるのであって。
その詳細については、明日のレポートに譲りたい。

加戸知事の開会あいさつ、
現地県人代表の菊池ヘンリーさんの歓迎あいさつ、

大城八幡浜市長による乾杯の後、さっそく懇談へと進み、
各テーブルそれぞれに会話の花が咲いていったが、

私が着いたテーブルは偶々、八幡浜訪問団であったため、
眼前にアルカトラズ島を臨む絶景のポイントビューにあって、

(アルカトラズ島)

何といっても今は亀ケ池温泉が大人気ぞな、とか、
山本ひろしさんにはお世話になっとるけん、とか、

南予はまず道を何とかしてもらわんと困らい、など、
数日ぶりの地元話が、久々の日本語会話で行われ、

あれれ、県人会との交流は?と心配になりかけた時、

大城市長を先頭に八幡浜市関係者による“てやてや音頭”が、
各テーブルを練り歩き披露され、会場はすっかり一体化して。

続いて、現地県人の矢野ジョージさんによる
県人会の沿革から現在に至るまで詳しいお話を伺い、

故郷との絆が、いかにかけがえのないものであったか、
今もなお重要であるか、感動と共に理解することができた。

そしてさらに交流が深まる中、会はお開きとなり、
会場の外にて全員の記念撮影を行い散会となるのだが、

外は、冬を感じさせるほどすっかり寒くなっており、
事前の情報収集の必要性を痛感することとなった。

(全員で記念撮影)

明日の目的地は、ポイントアリーナ市。

かなり北上するため、きちんと寒さ対策もして、
資料も再度読み込んで、準備万端、臨んでまいりたい。


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