AM9:15、リトル・トーキョーにて
県人会の川名様が経営されるヤマサ蒲鉾の工場を、視察。
今から30年前、1955年に先代が創業され、
現在は2世のフランクさんが社長を務められている。
社名の通り、蒲鉾が中心ではあるが、
こちらの工場では、天ぷら、ちくわ、海苔、乳酸菌飲料を、
また別の工場では、クッキー、麺、精肉などを製造加工し、
日・韓・台湾系人を主な対象顧客として販売されており、
ロスになくてはならない食品メーカとして活躍されている。
今日に至る試行錯誤とご苦労話を伺いながら、
また、試食させて頂きながら、
なぜ、こちらの蒲鉾が、
目に飛び込んでくるようなショッキングピンクで、
コシがなくねっとりとした食感なのか、理解した。
そうしないと売れないから、なのだ。
なるほど。
どこであっても、事業は常に顧客から始まるし、
顧客の支持を失うと事業は存在できない、のだ。
政治と有権者もまた同じことがいえるであろう。
いずれにせよ、あらためて。
アメリカ社会に確固たる地歩を築くために奮闘された
県人の皆様のご努力と歴史に、心から敬意を申し上げたい。
その後は、ロス市内を移動し、
午後はリトル・トーキョーの視察となる。
1900年代初頭、
数万人の日本人が移住し、小東京として栄えた同地だが、
第二次世界大戦の際、日系人が強制収容された後の一時期、
入れ替わるように、アフリカ系アメリカ人の街になったそうだ。
そして戦後、
再び日本人・日系人が戻り始め徐々に復活していったそうだが、
現在は、
既に3世・4世の時代に入り、その多くが郊外に居を構えており、
同地における日系人の人口は減少を続けている、という。
逆に増加が著しいのが、韓国系・中国系の人々で、
それは、看板や広告など街並みにもハッキリと見てとれた。
両国経済の勢いは、
日本の国内ばかりでなくアメリカ社会をも席巻しており、
リトル・トーキョーの風景は、疲弊する国内の地方にも似て、
日本経済の低迷という現実を映し出しているかのように、見えた。
国政は、政局をしている場合ではなく、
地方政治もまた、地域経済の成長戦略をしっかりと描き、
それ以上に、実行の速度を上げていかなければならない。
本県においては、
愛媛県経済成長戦略2010で着手を始めた事業の中から、
一刻も早く成功の芽出しができるよう、
私自身しっかりと取り組んでまいりたい、と思う。
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