環境保健福祉委員会、2日目の今日は、
保健福祉部の所轄事案の審査であった。
庁内で唯一、予算が増大する社会保障関連を扱う部局だけに、
理事者側の新年度当初予算案の説明だけで、小一時間を要した。
今回の本会議で、私たち会派は。
障害者扶養共済制度の掛金補助の段階的縮小・廃止について、
断固反対、との意思表示を行なった。
与党会派にあって、熟慮と勇気を要したが、
私たちを毅然と決断させたものは、当事者ご家族の叫びであった。
その時、私の心は打ちのめされたのである。
一方において、地方交付税が急速に減額され、歳入が減り続ける中、
社会保障関連の県費負担が、このまま増え続けて良いはずがない。
財政は早晩、立ち行かなくなる。
その自明の中で苦渋の決断というなら、行政は。
心と体にどれだけ汗をかいているか、問いたかったのはその1点である。
そしてそれは、自身に向けても然り。
今も問い続けている。もっと他に方法はないか、と。
その他、熱心な議論が今日も続いたが、詳細は後日の会議録に譲るとして。
終了後、場所を移して引き続き、本委員会の懇親会が開催された。
新年度から、議員・理事者とも、顔ぶれが入れ替わる可能性があり、
1年間を共にしたこのメンバーでは最後となる、いわば、お別れ会。
新人の未熟をいつも暖かく見守ってくださった、白石委員長、鈴木副委員長に、感謝。
そして、森高議員をはじめ、種々ご指導頂いた先輩議員の皆様に、感謝。
的外れと浅学の私に、1から丁寧に教えてくださった、すべての理事者の皆様に、感謝。
テーブルを回りながら、皆様に、心からの感謝を申し上げさせて頂いた。
また、この日は、県庁蛍雪会の懇親会が同時間帯で開催されており、
遅ればせながら私も、駆けつけさせて頂いた。
蛍雪会とは、母校・今治西高校のOB会である。
頭に県庁がつくから、県庁職員・県議の同校OBの集い、ということになる。
職員数、約300名。議員数、6名。
数字だけ見ると、もはや一大勢力、である。
この項、また改めて、と思うが、なんと母校の有難き、なのである。
肩書きも、年齢も、距離さえ超えて、
あの方この方と、一気にお近づきになれてしまうのである。
あっという間のひと時の最後は、お約束の、校歌斉唱。
壇上で指揮を執られたのは、先輩・豊島議員である。
皆様にお見せしたいほど、実に見事な、勇姿なのであった。
��写真は、4季連続が眩しい後輩たちの、今春センバツ出場記念タオル。)
今日から、環境保健福祉委員会。
初日の本日は、県民環境部の所轄事案の審査である。
いつものことであるが、実にわが委員会は発言が活発、なのである。
うかうかしていると、発言の機会を失ってしまうのである。
新人の身としては、何かと恐縮が先に立ちながらも、
敢えて最近は、ハイハイっと、先頭を切って挙手するようにしている。
これは、一杯一杯の裏返しに他ならない。
いくつか質問をさせて頂いたが、その中で、
地球温暖化防止の取り組みについて触れたい。
いよいよ本年から2012年まで、京都議定書の約束期間が始まる。
わが国の温室効果ガスの削減目標は、1990年比でマイナス6%。
ところが、2006年度で既にプラス7%であるから、
実質目標はマイナス13%、なのである。
では、本県は、と問うと、2005年度で何とプラス23%、
実質目標はマイナス29%、なのである。
そして内訳を聞くと、その2/3を産業界が占めるとあって、
ある意味、製造業主体の本県としての宿命的課題といえそうだ。
しかし、コトは世界共通の最重要課題。
何としても達成していくという姿勢を、僭越ながら確認させて頂いた。
詳細は、県議会ホームページの会議録に譲るとして、
委員会の活発は、夕方近くまで続いた。
そして、夜。
��PO法人ヒューマン・チェーンセンター主催のセミナーに参加した。
タイトルは、「ニート・引きこもりからの脱出」。
冒頭、「ニート・引きこもる若者たちへの支援活動の現状と課題」と題して、
同センター理事長の戒田優氏から、約30分の講演があった。
戒田理事長とは、KHJ愛媛こまどりの会で面識を得たのだが、実に熱い方だ。
この問題をライフワークとされる、情熱の塊である。
今後ともご教授を頂きながら、協力して問題解決に取組んでいきたい、
と思わずにはいられないくらいに、こちらまで熱くさせる講演であった。
続いて、「君といっしょに歩いていく~訪問活動の重要性~」と題して、
あの、レンタルお姉さん、川上佳美さんの講演を拝聴した。
今は、NPO法人ニュースタート事務局を旅立たれて、
日本若者訪問支援協会代表として、ご活躍されている。
体験と信念に基づくお話に、終始、感服させられた。
自信がみなぎり確信あふれる彼女は、とても私より1世代下とは思えない。
そして、正直。
今を、“わざわざ、ウザイ人が必要な時代” と、彼女は言う。
なるほど誰しも、ウザイ、といわれることを恐れ、避ける時代である。
そうした価値観が、
ニートや社会的ひきこもりをここまで産み広げたのだとすると。
ちょっと昔の家族にあった、近所にあった、あのウザったさを、もう一度取り戻そうよ、
そんなメッセージを、私は彼女から受け取った気がした。
そして、そのウザったさを、確かな人間関係として成立させたものは何だったか、
と考えると、それは“信”なのだ、と思う。
相手を信じ、自分が信じられた時代を、今度は私たちの手で。
現代に即したカタチで創っていくのだ、その取り組みはこうして始まっているのだ。
そんな勇気と希望を頂いたお二人に、心から感謝を申し上げたいし、
これからあらためて連帯を強め広げていきたい、と心から思う、有意義なセミナーであった。
��写真は、左から戒田理事長、レンタルお姉さんこと・川上佳美さん、に緊張する私。)
今日は、一般質問最終日。
論戦は、午前、住田省三氏(自民)・豊島美知氏(民主)、
午後、村上要氏(社民・護憲連合)・明比昭治氏(自民)、の順。
傍聴席の大応援団に見守られながら、
本日最初に登壇されたのは、自民党の住田議員。
食・医療・防災・治安など、
主に県民生活の安全という観点から質問を構成され、
地元問題もしっかり盛り込むなど、多岐にわたり、
制限時間筒一杯のボリューム、であった。
したがって、理事者の答弁に要した時間も、約40分。
今議会では、ダントツの長さであったろう、と思う。
続いて、民主党の豊島議員。
体調を崩されたのか、声にいつもの張りが感じられなかった点が、
母校の後輩としては、少し気になるのであった。
その質問は、大きく3点にまとめられた。
地方公務員の国籍条項撤廃、高齢者虐待防止、児童の社会的養護について、である。
私にとっては知見の広がる有意義なテーマであったが、
民主党副代表として拝聴した場合、いろいろ考えさせられた質問であった。
午後は、社民・護憲連合の村上議員。
駆け出しの私にとって、いつもながらだが、役者の違いを感じさせられる。
会派の制約上、持ち時間は20分間であったが、再質問を行なうほど自由自在に、
食の安全、交通安全、離島航路、地方局再編、に関する質問を行なわれた。
そして一般質問の大トリは、自民党の明比議員。
傍聴席は今回もしっかりと、地元大応援団で埋められていた。
質問内容は、三浦保愛基金、地域資源を活用した既存企業の新事業支援のほか、
教育、環境保全、アスリート育成など、将来を見据えながらの持論を展開された。
私が特に注目したのは、四国4県における製造品出荷額で見た場合の、
県別で愛媛が、市別で西条市が、それぞれダントツのトップであるという事実である。
あらためて、わが県の経済力のベースは、製造業であることを認識した。
その上で、かんきつ・養殖水産など、高品質で競争力のある第1次産業など、
本県の強みに根ざした新ビジネスの創出が、地域経済活性化のカギである、
とする論調には、私も同意するのみ、である。
聴き応えがあり、考え甲斐のある、一般質問最終日であった。
明日からは、論戦の舞台は、常任委員会に移される。
使命感と情熱を持って、しっかり取組んでまいりたい、と思う。
��写真は、親戚から届いた、はっさく。毎日の食卓を飾るかんきつに、心から感謝。)
論戦は、続く。
今日は、
午前、三宅浩正氏(自民)・笹岡博之氏(公明党・新政クラブ)、
午後、佐々木泉氏(共産)・菅良二氏(自民)、の順で行なわれた。
三宅議員は、私を含めて1期生議員の大トリを飾る、初登壇。
満を持してとはこのことで、日頃の政務調査の丁寧さが随所に感じられたし、
治安・教育に関する並々ならぬ情熱と揺るぎない主張には、大いに触発された。
冒頭、自ら議員を志したのは、
そうした思いを、この場所に立ち、きちんとぶつけたかったから、と三宅議員。
曲げない強さ。
というか、揺るぎない、その保守に対する信念に、圧倒される思いがした。
続いての登壇は、わが会派の笹岡議員。
医療と教育に関する質問を中心に組み立てられたが、アプローチの巧みさに思わず唸った。
手前味噌ながら、さすがわが代表、と思うし、実践を通して学ばせて頂く有難さ、を思った。
佐々木議員は、常任委員会・特別委員会ともにご一緒させて頂いているだけに、
その舌鋒の鋭さを、日頃から間近にしてきたが、この日も、その姿勢は変わらない。
共産党の視点から、国防・医療・警察問題を取り上げ、攻めまくられていた。
そして本日のトリは、自民党の菅議員。
毎回のことではあるが、傍聴席が満員御礼状態である。
空手で鍛えた堂々たる体躯に、よく通る声。
まっすぐ傍聴席を見据えながら、笑顔で。
首長も経験された菅議員の辞書には、おそらく、動じるという言葉はないだろう、
と思うほどに、議場内の空気を和やかに一変して、グイグイ引きずり込む力が、あった。
医療問題、中小企業対策を中心に組み立てられたが、
それはまさに、私たち公明党の注力分野でもあり、大いなる共感と刺激を受けた。
4者4様の論戦は。
異なる視点から、それぞれが県民利益をめざす、真剣勝負である。
ゆえに、議員席の私たちもまた、耳目も真剣に、拝聴させられるのである。
そして今日もまた、新人の私には。
実に有意義な発見の連続、の、一般質問2日目となった。
��写真は、菅議員の地元、私も地元、の、しまなみ海道)
いよいよ、一般質問が始まった。
本日の登壇者は、4名。
午前は、田中多佳子氏(自民)・横山博幸氏(民主)、
午後は、野口仁氏(社民・護憲連合)・中田廣氏(自民)、の順であった。
田中議員は、いつも。
傍聴席を一杯に埋め尽くした支持者に対する、その深々としたお辞儀から質問を始められる。
日頃の感謝の気持ちと決意をお伝えしようとされるのが、十分に伝わってくる。
自民党県議団唯一の女性議員として、女性・母親ならではの視点から、県政課題を取り上げ、
質問展開される田中議員の、その面目躍如たる姿に、大いに学ばせて頂いた。
横山議員の内容は、多分に代表質問的であったろう。
知事の政治姿勢と道路特定財源について、真正面から切り込まれる姿が強烈であった。
野口議員は、教育・防災・放置森林・限界集落など、社会の壊れそうな部分にスポットをあて、
それらを壊してはならない、と質していかれる姿に、共感を覚えた。
そして、本日の最後を締められたのは、中田議員。
最大会派にあって、今回が、初登壇。
傍聴席には、応援団がびっしり、である。
議場内は私語も鳴り物も厳禁であるが、
中田議員のハートには、その大声援が鳴り響くように届いたであろう。
満面の笑顔で、感謝の思いから話を切り出された。
その質問内容は、ほとんど南宇和地域発。
どの議員もそれぞれに地元を背負っているのだ、とあらためて感じるし、
地元有権者代表としての役割を担うことの重要性を、考えさせられた。
ちなみに、中田議員の歌唱力は、プロ並みだ。
演歌歌手顔負けの熱唱を初めて聞いたとき、私は、ハッキリと度肝を抜かれた。
そしてというか、やはりというか。
中田議員の質問の最後は、北島三郎さんの「感謝」という歌の一節で締めくくられた。
友に、妻に、親父とおふくろに感謝、と。
体全体から、ありがとうが、あふれているように感じた。
私もまた、大勢の、感謝すべき人に囲まれていることを忘れまい。
4名の議員それぞれに学びながら更なる精進を、と決意させられた、一般質問初日であった。
体調いまだ芳しからず、で静養の1日。
��わたしはレンタルお姉さん。」(二見書房)、を読んだ。
著者は、川上佳美(かわかみ よしみ)さん。
彼女の仕事は、
ニートや社会的引きこもりといわれる若者たちを訪問し、
その再出発をサポートすること、である。
見るからにチャーミングな方だが、
一読したその仕事ぶりはひと言、タフネス。
何年も自室に引きこもるニートに対して、
焦らず急がず、くさらず怠らず、足を運び。
再び社会に向き合い、次のステップへ挑戦しよう、と心を開かせ、
最後に背中をそっと押してあげる、そこまでの全部が、彼女の仕事。
それが簡単であるはずはない。
その志に、感動せずにはいられないのである。
今。
ニートの若者たちは、全国に85万人とも100万人ともいわれるが、
その支援の草分け的存在の1つに、NPO法人ニュースタート事務局がある。
そして、レンタルお姉さんは、同事務局独自の事業なのである。
��ご参照URL⇒ http://www.new-start-jp.org/210-Theme.php3 )
同著は、彼女がレンタルお姉さんとして、ニートと向き合った1000日間の記録であり、
そこには、失敗も含めて、その体当たりの奮闘ぶりが、赤裸々に描かれていた。
私はこれまで、本会議でも委員会でも、
機会あるごとに、社会的引きこもり問題を取り上げてきた。
国にとっても、愛媛にとっても、
将来を大きく左右する、大変な社会問題と認識するからだ。
その解決のヒントに、と手にした1冊であったが、
彼女とニュースタート事務局の取組みに、1つ気づかされたことがある。
行っていることの人間らしさ、である。
志の、人間らしさ、といってよい。
直接足を運び、対話を試み、拒否されても手紙を書き。
また足を運び、対話を重ね、さらに足を運ぶ、その繰り返し。
ニートたちの立ち直りを信じるからこそ、諦めずに続けられるこの粘り強さは、
インスタントでデジタルな現代にあっては、いかにも前時代的、である。
たとえば、ちょっと昔。
家族にもご近所にも、そこには、おせっかいがあったが、それに似ている。
その1つ1つは、相手を信じ、自分を信じるからこそできる、真心の行為であり、
泥臭く純粋で非効率だが、実に人間らしい、行為なのである。
ニートと社会的引きこもり問題は。
そうした人間らしい関係を、どのように社会に取り戻し、広げていくか、
ということを、私たちに問いかけているのかもしれない。
そこに気づくことが題解決の糸口、そんな希望を見出した1冊であった。
快晴の、午前。
県立松山工業高校の第98回卒業式に、出席させて頂いた。
何しろ、議員として初めてである。
来賓出席という、そのおもてなしに面食らったが、
あくまでも1人の地元の先輩として、臨ませて頂いた。
そして、率直に、感動した。
私自身の思い出にも残る、素晴らしい卒業式だった。
保護者のご父兄各位、教職員各位の感慨も一入だったろう。
そのご苦労とご尽力に、心から敬意と感謝を申し上げたい。
祝辞を述べる機会はなかったが、卒業生を見渡しながら私は、
心の中で精一杯、エールを送りながら、自身、決意させて頂いた。
20年後。
間違いなく日本の、そして社会の中核を担う皆様のために、それまでに。
私は、今の、責任世代として、しっかり働き、皆様につなげてまいります、と。
国歌斉唱では。
ふざけるでなく、真剣そのもので歌い上げる、生徒たちの姿に、思わず感無量となった。
前途ある皆様の門出に幸多かれ、と祈りながら。
私自身にとっても、議員としての責任をあらためて自覚する、出発の式典となった。
さて、午後は。
山本ひろし参院議員とともに、NPOユニバーサルクリエートの佐伯代表を訪ねた。
ユニバーサル社会に向けて精力的な活動を展開される佐伯さんは、
もはや説明は不要と思うが、その活動内容は以下をご参照されたい。
��ユニバーサルクリエートについてはこちら⇒ http://enmusubi.biz/uc/uni_cre.html )
��佐伯代表のブログはこちら⇒ http://yasuto1.cocolog-nifty.com/blog/ )
佐伯さんからは、障害者支援事業に携わる当事者として、また、現場ならではの、
具体的で説得力のある、厚労行政に対する改善課題・要望が出された。
私たち公明党は。
そのネットワークを活かして、こうした地方のお1人の声、1つの声を、
確実に、誠実に、そしてスピーディに、国政に届けることができる。
それが私たちの強みであり、最も確かな存在理由だ。
そのお声をどのように実現するか、そこからは、政党として、議員としての実力の問題である。
不断の努力で、日々、鍛え、磨かなければならない、と決意を新たにする。
そしてお忙しい中、足を運んでくださった山本ひろし参院議員にも、
この場をお借りして、深く感謝申し上げたい。
やがて話が終わる頃、にぎやかに。
1人、2人、10人とじゃがいも植えから帰ってきた、
チャレンジドの子どもたちの笑顔に見送られながら。
そんな子どもたちの未来を思う佐伯さんの情熱に負けないよう、
国・県挙げて、ユニバーサル社会構築に全力を、と思う。
��写真は、県立松山工業高校卒業式の風景。ご卒業、誠に、おめでとうございます!)