2008-03-07

常任委員会から、母校OB会まで

環境保健福祉委員会、2日目の今日は、
保健福祉部の所轄事案の審査であった。

庁内で唯一、予算が増大する社会保障関連を扱う部局だけに、
理事者側の新年度当初予算案の説明だけで、小一時間を要した。

今回の本会議で、私たち会派は。

障害者扶養共済制度の掛金補助の段階的縮小・廃止について、
断固反対、との意思表示を行なった。

与党会派にあって、熟慮と勇気を要したが、
私たちを毅然と決断させたものは、当事者ご家族の叫びであった。

その時、私の心は打ちのめされたのである。

一方において、地方交付税が急速に減額され、歳入が減り続ける中、
社会保障関連の県費負担が、このまま増え続けて良いはずがない。
財政は早晩、立ち行かなくなる。

その自明の中で苦渋の決断というなら、行政は。
心と体にどれだけ汗をかいているか、問いたかったのはその1点である。

そしてそれは、自身に向けても然り。
今も問い続けている。もっと他に方法はないか、と。

その他、熱心な議論が今日も続いたが、詳細は後日の会議録に譲るとして。
終了後、場所を移して引き続き、本委員会の懇親会が開催された。

新年度から、議員・理事者とも、顔ぶれが入れ替わる可能性があり、
1年間を共にしたこのメンバーでは最後となる、いわば、お別れ会。

新人の未熟をいつも暖かく見守ってくださった、白石委員長、鈴木副委員長に、感謝。
そして、森高議員をはじめ、種々ご指導頂いた先輩議員の皆様に、感謝。

的外れと浅学の私に、1から丁寧に教えてくださった、すべての理事者の皆様に、感謝。
テーブルを回りながら、皆様に、心からの感謝を申し上げさせて頂いた。

また、この日は、県庁蛍雪会の懇親会が同時間帯で開催されており、
遅ればせながら私も、駆けつけさせて頂いた。

蛍雪会とは、母校・今治西高校のOB会である。
頭に県庁がつくから、県庁職員・県議の同校OBの集い、ということになる。

職員数、約300名。議員数、6名。
数字だけ見ると、もはや一大勢力、である。

この項、また改めて、と思うが、なんと母校の有難き、なのである。

肩書きも、年齢も、距離さえ超えて、
あの方この方と、一気にお近づきになれてしまうのである。

あっという間のひと時の最後は、お約束の、校歌斉唱。

壇上で指揮を執られたのは、先輩・豊島議員である。
皆様にお見せしたいほど、実に見事な、勇姿なのであった。

��写真は、4季連続が眩しい後輩たちの、今春センバツ出場記念タオル。)


2008-03-06

地球温暖化から、レンタルお姉さんまで

今日から、環境保健福祉委員会。
初日の本日は、県民環境部の所轄事案の審査である。

いつものことであるが、実にわが委員会は発言が活発、なのである。
うかうかしていると、発言の機会を失ってしまうのである。

新人の身としては、何かと恐縮が先に立ちながらも、
敢えて最近は、ハイハイっと、先頭を切って挙手するようにしている。

これは、一杯一杯の裏返しに他ならない。

いくつか質問をさせて頂いたが、その中で、
地球温暖化防止の取り組みについて触れたい。

いよいよ本年から2012年まで、京都議定書の約束期間が始まる。
わが国の温室効果ガスの削減目標は、1990年比でマイナス6%。

ところが、2006年度で既にプラス7%であるから、
実質目標はマイナス13%、なのである。

では、本県は、と問うと、2005年度で何とプラス23%、
実質目標はマイナス29%、なのである。

そして内訳を聞くと、その2/3を産業界が占めるとあって、
ある意味、製造業主体の本県としての宿命的課題といえそうだ。

しかし、コトは世界共通の最重要課題。
何としても達成していくという姿勢を、僭越ながら確認させて頂いた。

詳細は、県議会ホームページの会議録に譲るとして、
委員会の活発は、夕方近くまで続いた。

そして、夜。
��PO法人ヒューマン・チェーンセンター主催のセミナーに参加した。

タイトルは、「ニート・引きこもりからの脱出」。

冒頭、「ニート・引きこもる若者たちへの支援活動の現状と課題」と題して、
同センター理事長の戒田優氏から、約30分の講演があった。

戒田理事長とは、KHJ愛媛こまどりの会で面識を得たのだが、実に熱い方だ。
この問題をライフワークとされる、情熱の塊である。

今後ともご教授を頂きながら、協力して問題解決に取組んでいきたい、
と思わずにはいられないくらいに、こちらまで熱くさせる講演であった。

続いて、「君といっしょに歩いていく~訪問活動の重要性~」と題して、
あの、レンタルお姉さん、川上佳美さんの講演を拝聴した。

今は、NPO法人ニュースタート事務局を旅立たれて、
日本若者訪問支援協会代表として、ご活躍されている。

体験と信念に基づくお話に、終始、感服させられた。
自信がみなぎり確信あふれる彼女は、とても私より1世代下とは思えない。

そして、正直。

今を、“わざわざ、ウザイ人が必要な時代” と、彼女は言う。
なるほど誰しも、ウザイ、といわれることを恐れ、避ける時代である。

そうした価値観が、
ニートや社会的ひきこもりをここまで産み広げたのだとすると。

ちょっと昔の家族にあった、近所にあった、あのウザったさを、もう一度取り戻そうよ、
そんなメッセージを、私は彼女から受け取った気がした。

そして、そのウザったさを、確かな人間関係として成立させたものは何だったか、
と考えると、それは“信”なのだ、と思う。

相手を信じ、自分が信じられた時代を、今度は私たちの手で。
現代に即したカタチで創っていくのだ、その取り組みはこうして始まっているのだ。

そんな勇気と希望を頂いたお二人に、心から感謝を申し上げたいし、
これからあらためて連帯を強め広げていきたい、と心から思う、有意義なセミナーであった。

��写真は、左から戒田理事長、レンタルお姉さんこと・川上佳美さん、に緊張する私。)


2008-03-05

一般質問、3日目

今日は、一般質問最終日。

論戦は、午前、住田省三氏(自民)・豊島美知氏(民主)、
午後、村上要氏(社民・護憲連合)・明比昭治氏(自民)、の順。

傍聴席の大応援団に見守られながら、
本日最初に登壇されたのは、自民党の住田議員。

食・医療・防災・治安など、
主に県民生活の安全という観点から質問を構成され、

地元問題もしっかり盛り込むなど、多岐にわたり、
制限時間筒一杯のボリューム、であった。

したがって、理事者の答弁に要した時間も、約40分。
今議会では、ダントツの長さであったろう、と思う。

続いて、民主党の豊島議員。

体調を崩されたのか、声にいつもの張りが感じられなかった点が、
母校の後輩としては、少し気になるのであった。

その質問は、大きく3点にまとめられた。
地方公務員の国籍条項撤廃、高齢者虐待防止、児童の社会的養護について、である。

私にとっては知見の広がる有意義なテーマであったが、
民主党副代表として拝聴した場合、いろいろ考えさせられた質問であった。

午後は、社民・護憲連合の村上議員。
駆け出しの私にとって、いつもながらだが、役者の違いを感じさせられる。

会派の制約上、持ち時間は20分間であったが、再質問を行なうほど自由自在に、
食の安全、交通安全、離島航路、地方局再編、に関する質問を行なわれた。

そして一般質問の大トリは、自民党の明比議員。
傍聴席は今回もしっかりと、地元大応援団で埋められていた。

質問内容は、三浦保愛基金、地域資源を活用した既存企業の新事業支援のほか、
教育、環境保全、アスリート育成など、将来を見据えながらの持論を展開された。

私が特に注目したのは、四国4県における製造品出荷額で見た場合の、
県別で愛媛が、市別で西条市が、それぞれダントツのトップであるという事実である。

あらためて、わが県の経済力のベースは、製造業であることを認識した。

その上で、かんきつ・養殖水産など、高品質で競争力のある第1次産業など、
本県の強みに根ざした新ビジネスの創出が、地域経済活性化のカギである、
とする論調には、私も同意するのみ、である。

聴き応えがあり、考え甲斐のある、一般質問最終日であった。
明日からは、論戦の舞台は、常任委員会に移される。

使命感と情熱を持って、しっかり取組んでまいりたい、と思う。

��写真は、親戚から届いた、はっさく。毎日の食卓を飾るかんきつに、心から感謝。)


2008-03-04

一般質問、2日目

論戦は、続く。

今日は、
午前、三宅浩正氏(自民)・笹岡博之氏(公明党・新政クラブ)、
午後、佐々木泉氏(共産)・菅良二氏(自民)、の順で行なわれた。

三宅議員は、私を含めて1期生議員の大トリを飾る、初登壇。

満を持してとはこのことで、日頃の政務調査の丁寧さが随所に感じられたし、
治安・教育に関する並々ならぬ情熱と揺るぎない主張には、大いに触発された。


冒頭、自ら議員を志したのは、
そうした思いを、この場所に立ち、きちんとぶつけたかったから、と三宅議員。

曲げない強さ。
というか、揺るぎない、その保守に対する信念に、圧倒される思いがした。

続いての登壇は、わが会派の笹岡議員。

医療と教育に関する質問を中心に組み立てられたが、アプローチの巧みさに思わず唸った。
手前味噌ながら、さすがわが代表、と思うし、実践を通して学ばせて頂く有難さ、を思った。

佐々木議員は、常任委員会・特別委員会ともにご一緒させて頂いているだけに、
その舌鋒の鋭さを、日頃から間近にしてきたが、この日も、その姿勢は変わらない。

共産党の視点から、国防・医療・警察問題を取り上げ、攻めまくられていた。

そして本日のトリは、自民党の菅議員。
毎回のことではあるが、傍聴席が満員御礼状態である。

空手で鍛えた堂々たる体躯に、よく通る声。
まっすぐ傍聴席を見据えながら、笑顔で。

首長も経験された菅議員の辞書には、おそらく、動じるという言葉はないだろう、
と思うほどに、議場内の空気を和やかに一変して、グイグイ引きずり込む力が、あった。

医療問題、中小企業対策を中心に組み立てられたが、
それはまさに、私たち公明党の注力分野でもあり、大いなる共感と刺激を受けた。

4者4様の論戦は。

異なる視点から、それぞれが県民利益をめざす、真剣勝負である。
ゆえに、議員席の私たちもまた、耳目も真剣に、拝聴させられるのである。

そして今日もまた、新人の私には。
実に有意義な発見の連続、の、一般質問2日目となった。

��写真は、菅議員の地元、私も地元、の、しまなみ海道)


2008-03-03

一般質問、初日

いよいよ、一般質問が始まった。
本日の登壇者は、4名。

午前は、田中多佳子氏(自民)・横山博幸氏(民主)、
午後は、野口仁氏(社民・護憲連合)・中田廣氏(自民)、の順であった。

田中議員は、いつも。

傍聴席を一杯に埋め尽くした支持者に対する、その深々としたお辞儀から質問を始められる。
日頃の感謝の気持ちと決意をお伝えしようとされるのが、十分に伝わってくる。


自民党県議団唯一の女性議員として、女性・母親ならではの視点から、県政課題を取り上げ、
質問展開される田中議員の、その面目躍如たる姿に、大いに学ばせて頂いた。

横山議員の内容は、多分に代表質問的であったろう。
知事の政治姿勢と道路特定財源について、真正面から切り込まれる姿が強烈であった。

野口議員は、教育・防災・放置森林・限界集落など、社会の壊れそうな部分にスポットをあて、
それらを壊してはならない、と質していかれる姿に、共感を覚えた。

そして、本日の最後を締められたのは、中田議員。

最大会派にあって、今回が、初登壇。
傍聴席には、応援団がびっしり、である。

議場内は私語も鳴り物も厳禁であるが、
中田議員のハートには、その大声援が鳴り響くように届いたであろう。

満面の笑顔で、感謝の思いから話を切り出された。
その質問内容は、ほとんど南宇和地域発。

どの議員もそれぞれに地元を背負っているのだ、とあらためて感じるし、
地元有権者代表としての役割を担うことの重要性を、考えさせられた。

ちなみに、中田議員の歌唱力は、プロ並みだ。
演歌歌手顔負けの熱唱を初めて聞いたとき、私は、ハッキリと度肝を抜かれた。

そしてというか、やはりというか。

中田議員の質問の最後は、北島三郎さんの「感謝」という歌の一節で締めくくられた。
友に、妻に、親父とおふくろに感謝、と。

体全体から、ありがとうが、あふれているように感じた。

私もまた、大勢の、感謝すべき人に囲まれていることを忘れまい。
4名の議員それぞれに学びながら更なる精進を、と決意させられた、一般質問初日であった。


2008-03-02

レンタルお姉さん、の志に学ぶ

体調いまだ芳しからず、で静養の1日。
��わたしはレンタルお姉さん。」(二見書房)、を読んだ。

著者は、川上佳美(かわかみ よしみ)さん。

彼女の仕事は、
ニートや社会的引きこもりといわれる若者たちを訪問し、
その再出発をサポートすること、である。

見るからにチャーミングな方だが、
一読したその仕事ぶりはひと言、タフネス。


何年も自室に引きこもるニートに対して、
焦らず急がず、くさらず怠らず、足を運び。

再び社会に向き合い、次のステップへ挑戦しよう、と心を開かせ、
最後に背中をそっと押してあげる、そこまでの全部が、彼女の仕事。

それが簡単であるはずはない。
その志に、感動せずにはいられないのである。

今。

ニートの若者たちは、全国に85万人とも100万人ともいわれるが、
その支援の草分け的存在の1つに、NPO法人ニュースタート事務局がある。

そして、レンタルお姉さんは、同事務局独自の事業なのである。
��ご参照URL⇒ http://www.new-start-jp.org/210-Theme.php3 )

同著は、彼女がレンタルお姉さんとして、ニートと向き合った1000日間の記録であり、
そこには、失敗も含めて、その体当たりの奮闘ぶりが、赤裸々に描かれていた。

私はこれまで、本会議でも委員会でも、
機会あるごとに、社会的引きこもり問題を取り上げてきた。

国にとっても、愛媛にとっても、
将来を大きく左右する、大変な社会問題と認識するからだ。

その解決のヒントに、と手にした1冊であったが、
彼女とニュースタート事務局の取組みに、1つ気づかされたことがある。

行っていることの人間らしさ、である。
志の、人間らしさ、といってよい。

直接足を運び、対話を試み、拒否されても手紙を書き。
また足を運び、対話を重ね、さらに足を運ぶ、その繰り返し。

ニートたちの立ち直りを信じるからこそ、諦めずに続けられるこの粘り強さは、
インスタントでデジタルな現代にあっては、いかにも前時代的、である。

たとえば、ちょっと昔。
家族にもご近所にも、そこには、おせっかいがあったが、それに似ている。

その1つ1つは、相手を信じ、自分を信じるからこそできる、真心の行為であり、
泥臭く純粋で非効率だが、実に人間らしい、行為なのである。

ニートと社会的引きこもり問題は。

そうした人間らしい関係を、どのように社会に取り戻し、広げていくか、
ということを、私たちに問いかけているのかもしれない。

そこに気づくことが題解決の糸口、そんな希望を見出した1冊であった。


2008-03-01

卒業式の日の、決意

快晴の、午前。
県立松山工業高校の第98回卒業式に、出席させて頂いた。

何しろ、議員として初めてである。

来賓出席という、そのおもてなしに面食らったが、
あくまでも1人の地元の先輩として、臨ませて頂いた。

そして、率直に、感動した。
私自身の思い出にも残る、素晴らしい卒業式だった。


保護者のご父兄各位、教職員各位の感慨も一入だったろう。
そのご苦労とご尽力に、心から敬意と感謝を申し上げたい。

祝辞を述べる機会はなかったが、卒業生を見渡しながら私は、
心の中で精一杯、エールを送りながら、自身、決意させて頂いた。

20年後。

間違いなく日本の、そして社会の中核を担う皆様のために、それまでに。
私は、今の、責任世代として、しっかり働き、皆様につなげてまいります、と。

国歌斉唱では。
ふざけるでなく、真剣そのもので歌い上げる、生徒たちの姿に、思わず感無量となった。

前途ある皆様の門出に幸多かれ、と祈りながら。
私自身にとっても、議員としての責任をあらためて自覚する、出発の式典となった。

さて、午後は。
山本ひろし参院議員とともに、NPOユニバーサルクリエートの佐伯代表を訪ねた。

ユニバーサル社会に向けて精力的な活動を展開される佐伯さんは、
もはや説明は不要と思うが、その活動内容は以下をご参照されたい。

��ユニバーサルクリエートについてはこちら⇒ http://enmusubi.biz/uc/uni_cre.html )
��佐伯代表のブログはこちら⇒ http://yasuto1.cocolog-nifty.com/blog/ )

佐伯さんからは、障害者支援事業に携わる当事者として、また、現場ならではの、
具体的で説得力のある、厚労行政に対する改善課題・要望が出された。

私たち公明党は。

そのネットワークを活かして、こうした地方のお1人の声、1つの声を、
確実に、誠実に、そしてスピーディに、国政に届けることができる。

それが私たちの強みであり、最も確かな存在理由だ。

そのお声をどのように実現するか、そこからは、政党として、議員としての実力の問題である。
不断の努力で、日々、鍛え、磨かなければならない、と決意を新たにする。

そしてお忙しい中、足を運んでくださった山本ひろし参院議員にも、
この場をお借りして、深く感謝申し上げたい。

やがて話が終わる頃、にぎやかに。

1人、2人、10人とじゃがいも植えから帰ってきた、
チャレンジドの子どもたちの笑顔に見送られながら。

そんな子どもたちの未来を思う佐伯さんの情熱に負けないよう、
国・県挙げて、ユニバーサル社会構築に全力を、と思う。

��写真は、県立松山工業高校卒業式の風景。ご卒業、誠に、おめでとうございます!)