2017-04-24

今年度初の経済企業委員会より













 午前、福羅新委員長の下、今年度の新たな顔ぶれによる経済企業委員会が初開催されました。当委員会は県の経済労働部と公営企業管理局を所管し、本日は後者について「公営企業における再生可能エネルギーの活用」を議題とし、審議が行われました。

 本県には9つの発電所(富郷・銅山川第一・第二・第三・肱川・畑寺・道前道後第一・第二・第三)があり、各所で水力発電事業を行っています。ご案内の通り、2012年から再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)がスタートしましたが、これは2011年の東日本大震災、福島第一原発事故を受け、国がエネルギー政策の見直しを行い、再生可能エネルギー(水力・太陽光・風力・地熱・バイオマス)を普及させるために導入されたものです。

 有利な売電価格がインセンティブとなり、この間、再生可能エネルギー(以下、再エネ)の普及が2.5倍に拡大する一方で、いくつかの課題も浮き彫りとなりました。特に、拡大した内の約90%が太陽光という偏りと売電価格の上乗せ分が与える国民負担の増大は深刻であり、その是正を求める声の高まりを受け、昨年改正FIT法が成立、今月から施行となりました。

 県では、銅山川第一発電所2号機と富郷発電所の2基について2013年に事業認定を受けFITが適用されることとなりましたが、それによって得た財源を活用し畑寺発電所を建設(2015年から運転開始)、また老朽化した肱川発電所を全面更新するため今年度実施設計に着手し2023年度運転開始をめざして取り組みを進めていく、との説明がなされました。

 国の長期エネルギー需給見通しによりますと、2030年時点での電源構成のうち、再エネが占める割合を現在の約10%から2224%に引き上げることを目標としていますが、私は再エネ開発・普及の方向性は地域分散に向かうと考えており、その1つのカギとなるのが水力発電、とりわけ小水力発電ではないかと想定しています。そうした観点から何点か質問しましたが、議論は殆どかみ合いませんでした。

 ギャップの根本がどこにあるのか、それにより自らの問題意識がより明確となった、そういう意味で非常に有意義な委員会となりました。一層の研鑽を進めてまいりたいと思います。

(写真は大洲市にある鹿野川ダム肱川発電所)

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