2018-03-07

私の一般質問 ①戦略的情報発信プロジェクト推進事業について










小欄でもご案内の通り、本日10:00から一般質問で登壇しました。初登壇から数えて25回目の節目となる今回は、5項目を取り上げました。長文のため1つづつアップしますので、ぜひご高覧頂ければと思います。


「おはようございます。公明党の木村誉でございます。
一般質問も、最終日となりました。若干、重複する項目もありますが、通告に従いまして質問に入らせて頂きます。

過日、17日間にわたり開催された韓国・ピョンチャンオリンピックは、世界中に多くの感動をもたらし、閉幕しました。

本県ゆかりの片山來夢選手がスノーボード男子ハーフパイプで7位入賞、郷亜里砂選手がスピードスケート女子500mで8位入賞と、お二人ともに立派な成績を修められ、心から拍手を送りますとともに、敬意と感謝を表したいと思います。

国境を越えた友情の美しさや、努力の限界に挑戦する尊さなど、スポーツが持つすばらしさを再認識させられたオリンピックでありました。

感動のシーンを挙げれば枚挙に暇もないわけですが、それは何によってもたらされたか?と考えますと、一次元から言えば、映像や音など、つまり“情報”によってであります。

情報には、瞬く間に世界に広がるスピードと、人々の心を動かす力があります。そして今や、あらゆる人がネットでつながり、誰もがメディアとなって情報を発信できる時代となりました。

情報というものの文脈が大きく変化した今、私たちはこれにどのように向き合えばよいでしょうか。

●そこでまず、戦略的情報発信プロジェクトについてお伺いします。

県では来年度から、地域経済の活性化を図るため、統一的なコンセプトに基づく戦略的な情報発信、具体的には戦略的ブランディングプロデューサー(仮称)を設置し、動画サイト等での広告を全国に発信するとしています。

都道府県によるPR動画といえば、2011年の「うどん県。それだけじゃない香川県」プロジェクトを皮切りに、温泉でシンクロを演じる大分県の「おんせん県」の他、広島県の「おしい!広島県」や高知県の「高知家」、徳島県の「VS東京」など、趣向を凝らした展開が全国に広がっています。

市町村においても同様で、中でも2015年に公開された宮崎県小林市の移住促進PRムービー「ンダモシタン小林」には驚きました。思わず2度見すると言われる作品ですが、私もきっちり2度見させられ、次から“宮崎県といえば?”と問われれば“小林市!”と反応するかもしれないくらい、強く印象に残りました。

こうした動画を始め、今、地方自治体による情報発信が熱を帯びていますが、その背景には、急速に進む人口減少という、地方が共通して抱える問題があります。

地域を将来的に維持していくためには人口減少に歯止めをかけなければなりません。そのためには、UIJターンや移住を含め子どもを生み育てる「定住人口の増加」や、県外への「人口流出の抑制」、観光やスポーツなど県外から訪れる「交流人口の拡大」といった取り組みが求められることは言うまでもありません。

特に移住や観光など、本県に来て欲しい対象者が県外や国外にいる場合、誘客の第一歩は、まずもって“認知されること”ですが、自分たちが思うほどには知られていないというのが、多くの地方が直面する現実といえるのかもしれません。

さて、皆さんは「AISASの法則」をご存知でしょうか。

AISASとは、アテンション、インタレスト、サーチ、アクション、シェアの頭文字を取ったもので、2004年に電通が提唱した消費行動モデルです。

私が以前、広告業界にいた頃は「AIDMAの法則」が基本モデルでしたが、今やあらゆるものがネットでつながり、スマホやソーシャルメディアの普及が圧倒的スピードで進む中、自ら情報を検索し発信する消費者、いわゆる“アクティブコンシューマー”によってもたらされた新たな消費行動モデルとして確立されたわけですが、その新しさは、サーチとシェアという消費者の能動的な行動を加えて、企業と消費者が互いに関与しあう“インタラクティブな関係”へと変化した点にあります。

本県に置き換えますと私は、これまでのようにワンウェイで情報を届けるだけでなく、本県に来られた観光客や商品・サービスの購入客、あるいは移住された方々が、それぞれの発見や感動を発信し、広く拡散・共有されることでエンゲージメントが高まっていく、そうしたインタラクティブな循環を生み出すブランディング戦略が今、求められていると考えます。

そこで、お伺いします。

来年度に立ち上げる戦略的情報発信プロジェクト推進事業について、その実施目的は何か。また、他県との激しい競争の中、1人でも多くの方に、本県の観光客や移住者、県産品の購入客、そしてリピーター、ファンとなって頂くためにどのように取り組もうとしているのか、ご所見をお聞かせください。」

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