2015-12-17

2015回顧録(17)

9月定例会代表質問より

⑤ふるさと納税について

<答弁:総務部長>
「ふるさと納税に対します認識等についてお答えをさせていただきます。

ふるさと納税は、無償の供与であります寄附金を活用して、自分の生まれ故郷ですとか、応援したい地域の力になりたいという思いを実現して、ふるさとへの貢献をするための制度であります。本県にとって貴重な歳入確保となるだけでなく、ふるさと愛媛の大切さを再認識していただくということと、それから、全国に愛媛ファンをふやすという意味で有効な手段と考えております。

このため、県では、ホームページへの掲載ですとか、県人会等へのパンフレットの配付など、あらゆる機会を通じてPRを行うとともに、手続の簡素化やお礼の品の充実など、制度の普及に努めた結果、8月末現在で既に前年度の実績を上回るというような状況になっております。

また、県内市町の寄附実績の差につきましては、ふるさと納税に対する考え方や取り組みへの温度差によるものと考えておりますが、市町に対しては、寄附を受けるにふさわしい施策を展開し、地域の魅力を高めるという制度の趣旨を逸脱することなく、応援したくなるようなふるさとづくりに取り組むよう助言をしているところであります。

県としては、引き続き市町と連携して積極的に情報発信を行うなど、ふるさと納税をきっかけに地方へ応援の輪が広がって、本県全体の活性化につながるよう取り組んでまいりたいと考えております。

次に、ふるさと納税の使途の選択制についてのお答えをさせていただきたいと思います。

ふるさと納税は、ふるさとを応援したいという寄附者の志に応えられるよう各自治体が施策を充実させて、地域の魅力を向上させるよう努力することが必要不可欠であると考えております。

このため、本県では、寄附金の使途について、県が推進する4つの基本施策から選択できるという形にしておりまして、愛媛マルゴト自転車道の整備ですとか、えひめ結婚支援センターの運営など、本県独自の特徴のある事業、これらの財源の一部として幅広く活用しております。

また、これに加えて、活用事業の実績につきまして、ホームページ等によって周知し、寄附者の思いにできる限り応えていくということを努めているところであります。

また、神石高原町の取り組みについて御指摘がありましたが、特定の団体を指定して寄附を募って、ふるさと納税を通じて、市町村とNPOとの協働を支援する新たな取り組みだと認識しております。


本県への導入については、あくまで応援したい自治体に対して寄附をするというふるさと納税の趣旨を踏まえながら、さまざまな観点から慎重に検討する必要があるだろうと考えておるところでございます。」

2015-12-16

2015回顧録(16)

9月定例会代表質問より

⑤ふるさと納税について















「ふるさと納税についてお伺いいたします。

2008年度に都市と地方の税収格差を埋めようとして始まったふるさと納税が、近年盛り上がりを見せています。

本年4月からは、個人住民税の特例控除額の上限が2倍に拡大され、寄附先も5カ所以内なら確定申告が不要になるなど、寄附する側にとってのメリットがさらに増す形となりました。加えて、ネット企業の仲介でサイト上でのクレジットカード決済を可能とする仕組みを採用する自治体が急速にふえており、納税者の関心がますます高まっております。

実際、総務省によりますと、ふるさと納税が導入された2008年の全国利用者数は約3万人、寄附総額は約73億円であるのに対し、2013年は、それぞれ13万人、142億円に拡大しているとのことであります。

昨年度の本県への寄附実績を調べますと、愛媛県で7752,656円、20市町合計では6億8,672507円となっており、さらに市町別で見ると、制度開始当初からあった市町間の差が昨年度はさらに拡大し、最も多いのは宇和島市の2億6,8084,571円、最も少なかったのは鬼北町の775,000円という結果でありました。これについて、私は、地方創生の観点から、あるいは自主財源確保という意味においても、全体的な底上げを図るべきであり、その工夫と研究の余地は大いにあると考えるのであります。

そこで、お伺いいたします。
近年関心が高まっているふるさと納税について、県はどのように認識しているのか、また、市町間で生じている寄附実績の格差についてどのように受けとめているのか、御所見をお示しください。

次に、本県の取り組みについてですが、昨年度の775万円という寄附金額は、私はいささか寂しいものがあるというふうに感じております。

県では、ふるさと愛媛応援寄附金と称して、活き活きとした愛顔あふれる「えひめ」づくりなど、4つの政策テーマから選択・寄附できるようにしておりますが、選択しようにも、形容詞が違うだけで、いま一つ具体的な取り組みが浮かんでまいりません。この点は、寄附する側にとっては重要であります。

昨今のふるさと納税急増の背景には、豪華な返礼品の過当競争があると言われております。確かに特産品の知名度アップや地元経済の活性化に資するとはいえ、ポータルサイトであるふるさとチョイスを見ておりますと、どれにしようかなというカタログショッピング気分になります。こうした風潮は、制度の趣旨から逸脱しかねないし、射幸心をあおる競争に陥ってはならないと、いささか危惧を覚えるのであります。

一方、そうした風潮とは一線を画すものとして、広島県神石高原町の取り組みが上げられます。同町では、昨年、犬の保護活動を行うNPOとタイアップし、ふるさと納税を犬の殺処分ゼロを目指す取り組みに活用する制度を全国で初めて実現しました。返礼品といった「もの」ではなく、動物愛護への協力という「こと」、つまり寄附金の使い方が支持を集め、その金額は約2カ月で5,000万円を突破、殺処分対象となる保護頭数も、前年比で25%減少という実績を上げており、その評判がさらにSNSなどを通じて広まり、町への寄附件数も飛躍的にふえたそうであります。

動物愛護の推進という形で政策を打ち出した同町に対し、動物愛護者が寄附という形で後押しをする。町が成果を上げることがそのまま寄附者の達成感につながる。理想的なウイン・ウインの形であります。これに倣えば、本県でも、例えば県獣医師会等とタイアップして猫の不妊・去勢手術を加速させるなどの仕組みは、私は十分実現可能と思いますし、ぜひ検討いただきたいと思うのであります。

そこで、お伺いいたします。

「もの」ではなく「こと」への共感拡大は、ふるさと納税本来の趣旨に沿うものであることから、私は、本県に対する寄附実績を、今後、さらに伸ばすためにも、現在行っている返礼品の充実に加え、より多くの方が寄附したくなるような工夫として、本県ならではの特徴ある事業や地方創生にもつながる事業を選択して寄附できるようにしてはどうかと考えます。神石高原町がNPOとタイアップし、ふるさと納税を動物愛護の推進に活用した全国初の取り組みについての評価もあわせて、御所見をお示しください。

2015-12-15

2015回顧録(15)

9月定例会代表質問より

④水問題について

<答弁:中村知事>
「次に、水問題についてでありますが、水問題については、西条市、新居浜市、松山市と県の4者で構成する水問題に関する協議会の幹事会におきまして、西条、松山両市に課題があるとの共通認識のもと、まずは、西条の水を守ることを最優先に協議を重ねております。

昨年の9月議会では、4者協議の進展を踏まえ、両市がともに将来の安定した水利用を確保し、地域の発展につながるような方策を提案する時期が来ると答弁をさせていただき、11月の知事選挙の際にも公約に掲げたところでございます。

その後、本年1月の幹事会で、西条市から地下水を守るために、県営黒瀬ダムの活用について協議したいとの意向が示されましたことから、県において検討した結果、ダムには西条市と松山市の水問題を同時に解決できる能力を有していることは判明いたしました。このため、広域調整を図る立場の県から、両市にまたがる課題の解決に向け、現時点で考えられる最善の方策を、今般、提案させていただいたところでございます。

次に、広域調整を図る立場から、解決に、今後どう取り組むのかという御質問でございますが、今回の提案は、先ほど申し上げましたように、何よりも西条の水を守ることを優先に考え、西条、松山両市の水問題の同時解決に向けた方策を、広域調整を図る立場の県でなければできない総合的なパッケージとしてまとめさせていただいたものであり、この提案で合意が得られるのであれば、全力で支援したいと考えております。

もとより、水は人々の暮らしや産業に欠かせない大切なものであり、特に、水源を有する地域の方々には、水への強い思いがありますことから、水問題は極めてデリケートで、その解決には、いずこでも時間をかけて丁寧に取り組むことが必要であると考えます。このため、まずは、両市の皆様には、この提案について、冷静で活発な議論をお願いしたところであり、その先によりよい解決策が見えてくるのではなかろうかと考えております。

今後、県としては、提案内容や加茂川の状況等について、関係する方々に直接説明するなど、提案についてのその内容の理解を深めていただきながら、両市の水問題の解決のため、西条の水を守ることを基本に、県営黒瀬ダムの具体的な活用方策の検討が進むよう積極的に取り組んでまいりたいと思います。」

<答弁:土木部長>
「水問題のうち、西条市にどのような利点があるのかという御質問がございました。

西条市では、かんがい期の地下水位の低下や、それに伴う塩水化が問題となっていることから、さまざまな解決策を検討しているところであり、今回、県からは、かんがい期に県営黒瀬ダムに貯留している水を新たに放流しますことで、加茂川の長瀬地点で毎秒5立方メートルの流量を確保することにより西条の地下水を保全し、将来にわたりまして、うちぬきに代表されます西条の水文化を守ることを提案しております。

また、現在、ダムから放流し、長瀬地点で毎秒2立方メートルの流量を確保しておりますが、これが5立方メートルに大幅に増加することで川の水が地下に浸透し水の流れが途切れる、いわゆる瀬切れが大幅に減少すると考えておりまして、西条市からも、過去の実績では、かんがい期に水量が5立方メートル以上ある場合は95%以上の日で瀬切れが発生せず、水の流れが河口まで到達しているとの報告をいただいております。それに加えまして、農業用水の安定的な取水につながることも期待されているところでございます。

一方、西条市がダムの水を活用するためには、ダムや河川の利用者、国の機関との調整や法的な制限、費用の問題など、解決すべき多くの困難な課題がございまして、県が全力で支援することで、その実現性が高まるものと考えております。」

2015-12-14

2015回顧録(14)

9月定例会代表質問より

④水問題について















「水問題についてお伺いいたします。

このことについて本年8月6日、中村知事から西条市、松山市に対し提案がなされました。その内容は、これまでの調査から、加茂川と県営黒瀬ダムには西条市と松山市の水問題を解決するだけの利用可能な水があると結論した上で、その水を活用し両市の水問題を一緒に解決してはどうか、渇水時の対応を西条市と松山市の協定等で明確にルール化してはどうかなど、6項目にわたるものであります。

今から6年前の2009年6月、松山市、西条市を含め県内各地で井戸水が枯渇する事態が発生し、私も、各所へ足を運び、皆様から切実なお声を伺いましたが、そのとき改めて、水というものが私たちの暮らしにどれほど欠かせないものであるか、そして水資源の確保が地域にとってどれほど切実でデリケートな問題であるか、お叱りも含め、肌身で感じさせていただきました。

本県では、歴史的に、これまで上下水道の普及や上島町の友愛の水に代表される精神を基本に、県域を超え、市域を超え、分水を進めてまいりましたが、今後、地球温暖化の進行や人口減少の進展、第一次産業を含めた地域経済の動向などあらゆる要因が変化しゆく中で、西条、松山両市だけでなく、県下どの地域に暮らす方々にもひとしく水資源の確保というものが重要になってまいります。

さて、今回の提案について、知事は、西条、松山両市にとってプラスになる方策としているのに対し、松山市長がありがたい提案と賛意を示す一方で、西条市長は分水とはならない、と提案をいぶかしんでおり、あくまでも分水には反対との姿勢を崩しておりません。

両市の受けとめ方には大きな開きがあり、依然として歩み寄りが見られない中、広域調整を図る立場である県が、今後、どんな展開を構想するのか、両市民の関心も非常に高いものがあるわけであります。

そこで、3点お伺いいたします。

まず、第1点は、昨年9月定例会において、知事は、西条市、松山市がともに安定した水利用を確保し、地域の発展につながるような方策を提案する時期が来る、その結果がどうなるかわからないが、提案をもとに検討していく中で最もよい解決策が見えてくるものと考えている、と答弁しておられますが、今回の提案がそれに当たるのかどうか、お聞かせください。

第2点は、知事が西条、松山両市にとってプラスになると位置づけた今回の提案について、私は、必ずしも西条市民はそのように受けとめていないのではないかというふうに感じておりますが、西条市にとって具体的にどのようなメリットがあるのか、お聞かせください。

そして、第3点は、検討の結果がどうなるかわからないが、最もよい解決策が見えてくるということであります。仮に両市で折り合いがつかない結果となった場合でも解決策は見出せるのかといった声や、年月を費やした結果、振り出しに戻るということだけはないようにとの声が、私のもとにも少なからず寄せられております。

今はキックオフしたばかりの段階であり、予見は困難とも思うのでありますが、そうした指摘も踏まえて、お伺いをいたします。


県は、広域調整を図る立場から、西条、松山両市の水問題解決に向けて、今後、どのように取り組んでいくのか、御所見をお聞かせください。」

2015-12-13

2015回顧録(13)

9月定例会代表質問より

③本県経済の状況について


<答弁:経済労働部長>
「次に、本県経済の状況についてのうち、まず、アベノミクスの波及効果等についてでありますが、アベノミクスの金融緩和と財政出動というカンフル剤的な政策によって、円安・株高に伴う企業業績の回復や雇用環境の改善が見られ、デフレ脱却に向けての期待感も高まりましたが、こうした恩恵は一部にとどまり、各層に広く行き渡っているとは言いがたい状況にあるのではないかと考えております。

本県でも、造船や化学などの輸出型産業に好影響が見られるとともに、有効求人倍率が22カ月連続で1倍を超え、賃金もここ半年は前年を上回るなど、雇用環境を中心に改善が続いている一方で、中小・零細企業や一般消費者は、原材料や食料品の値上げ等により、依然として厳しい状況に置かれているものと考えておりますが、こうした政策は、あくまでもカンフル剤でありまして、いつまでも続けられるものではなく、失敗するわけにはまいりませんので、その効果が効いているうちに企業や県民の皆さんが真に景気回復を実感できるよう、県内経済の好循環を実現させていくことが大きな課題であると認識をいたしております。

このため、県では、本県独自の実需の創出に徹底的にこだわった取り組みを進めてきており、今後とも、営業本部を中心に県産品の販路拡大に向けた営業活動を一層強化することで、平成30年度までに県関与年間成約額100億円を目指すほか、サイクリングや南予観光の魅力を活用した国内外からの誘客による交流人口の拡大などを通じ、地域経済のさらなる活性化につなげてまいりたいと考えております。

次に、県版政労使会議についての御質問でありますが、国の政労使会議は、経済の好循環に向けて政労使の3者が意見を述べ合い、包括的な課題解決のための共通認識を得ることを目的として設置され、着実な賃上げの促進など、さまざまな課題に道筋をつけてきた意義は大きいと認識をいたしております。

そうした意味において、県版政労使会議の設置は、本県が直面する人口減少問題への対応を初め、地域経済の活性化や仕事と生活の調和に取り組む上で一定の有効性は認められると思っておりますけれども、現在、国レベルで労使を初めとする地域の関係者が集まる会議の設置を検討する動きもありますことから、その動向を注視しているところであります。

県といたしましては、愛媛労働局や経済団体、労働団体等との連名により、6月に、えひめ働き方改革宣言を発表いたしましたけれども、まずはこうした連携もベースにしながら、いまだ十分には実感できていない本県経済の真の回復に向けて、先ほども申し上げましたとおり、実需の創出にこだわり抜いた各般の施策展開により企業収益を向上させ、県民所得の拡大につなげるための基盤づくりに全力を傾注してまいりたいと考えております。 以上でございます。」

2015-12-12

2015回顧録(12)

9月定例会代表質問より

③本県経済の状況について















「本県経済の状況についてお伺いいたします。
本年7月、財務省が発表した経済情勢報告によりますと、北海道、中国、四国、九州の景気の基調判断が、持ち直しの段階から回復の段階に上方修正され、実に18年ぶりに全ての地域で回復と判断されました。

アベノミクスの打ち出しから約2年半。株価、実質GDP、有効求人倍率、失業率など、主な経済指標において着実に改善を見せているものの、中小零細企業や生活者など、私の周辺で伺う限り、残念ながら景気回復という実感は余り聞かれません。むしろ、昨年の消費増税に加え、円安による輸入物価が与える物価上昇などから、個人消費も設備投資も手控えが続いているというふうに感じています。

さて、国では、2013年9月、公明党の提唱により経済の好循環実現に向けた政労使会議を立ち上げ、これまで10回にわたり、政府、経済界、労働団体の3者で、賃金上昇や雇用拡大の方策について議論が積み上げられてまいりました。その最大の成果となるのが、賃上げであります。

連合が7月にまとめた春闘の最終結果によりますと、定期昇給を含む賃上げ率は2.20%で、2年連続で前年同時期を上回っております。その意味で、この政労使会議が果たした役割はまことに大きいと言えますが、一つ残念なのは、これはあくまでも大都市、大企業が中心の成果だということであります。地方が景気回復を実感できない限り、デフレ脱却はあり得ないわけで、大都市や大企業で先行する賃上げも、景気回復の実感も着実に地方へ波及させていくことが肝要であります。

そこで、お伺いいたします。
まず、デフレ脱却と景気回復を最大の眼目とするアベノミクスについて、本県経済におけるこれまでの波及効果はどうか。また、今後の課題は何か、御所見をお示しください。


次に、国において政労使会議が一定の成果を上げる中、私は、景気回復を積極的に地方にも呼び込むべく、本県においても、愛媛労働局、商工団体、経営者団体、労働団体等と連携し、仮称愛媛県版政労使会議を設置してはどうかと考えます。特に本県では、少子化に加え、人口流出に歯どめがかからない若者に対して、所得拡大や処遇改善に向けた取り組みを進めることは喫緊の課題であり、地方創生やワークライフバランスなどの視点も踏まえながら、政労使で話し合う場を設置することは大変有益であると考えるのでありますが、見解をお示しください。」

2015-12-11

2015回顧録(11)

9月定例会代表質問より

②県人口ビジョンについて


<答弁:保健福祉部長>
「県人口ビジョンについてのうち、合計特殊出生率に関する御質問にお答えを申し上げます。

合計特殊出生率の引き上げにつきましては、少子化の主要因である未婚化、晩婚化、晩産化への対策といたしまして、未婚の男女への出会いの場の提供を初め、妊娠、出産、子育ての切れ目ない支援を総合的に進めることが重要でございまして、県では、第2期えひめ・未来・子育てプランに掲げる各種施策に、市町や子育て支援団体、企業等と連携し、オール愛媛で取り組んでいるところでございます。

特にえひめ結婚支援センターによる20代向け結婚支援イベントの開催や、中高生や大学生などの次代の親世代を対象とした乳幼児との交流等のほか、若い世代が気軽に利用できる子育てスマートアプリの開発に取り組んでおりまして、さらに、夫の家事・育児時間が長いほど第2子以降の出生割合が高いとの調査結果も踏まえまして、夫の育児等への積極的な協力を促す取り組みの強化など、本県ならではの対策を進める所存でございます。

また、全国調査によれば、女性が希望の子供数を持たない最大の理由は、子育ての経済的負担であり、3人目に焦点を当てた経済的支援は重要と考えておりますが、地方単独施策で実施してきた子供の医療費助成や第3子以降の保育料無償化などの経済的な負担軽減策は、本来地域格差が生じないよう国が制度化すべきものであり、引き続き国に対して少子化対策の抜本強化を、全国知事会等を通じ強く要請してまいりたいと考えております。 以上でございます。」

<答弁:企画振興部長>
「県の人口ビジョンに関連して、移住・定住施策の実績と今後の展開についてお尋ねがございました。

県ではこれまで、愛媛ふるさと暮らし応援センターを核としまして、移住に向けた情報提供や支援を行うとともに、移住希望者と受け入れ地域のマッチングなどに取り組んできたところでございますが、さらに今年度から首都圏への移住コンシェルジュの設置や移住フェアの開催、空き家の掘り起こしなど、新しい取り組みにも着手をしているところでございます。

これまで県や市町が関与した移住の実績でございますが、取り組みを開始した平成19年度以来、おおむね増加傾向で推移をしておりまして、26年度末までの累計で220世帯、425人となっております。

この移住者の傾向を地域別に見ますと、東京、大阪などの大都市圏からの移住者が全体の半数程度を占めております。また、年齢別に見ますと、50歳未満の比較的若い世代が64%となっております。

また、移住先では、人口減少が深刻な南予地域が6割強ということになっておりまして、政策面でも一定の効果は上げているものと考えております。

さらに、現在策定中の県の総合戦略におきましても、本県出身者のふるさと回帰に加えまして、大都市圏住民を主要ターゲットとした県内移住の促進を重要施策として位置づけておりまして、今後、重点的に進めることといたしております。また、これを先取りする形で、この9月の補正予算におきまして、地方創生交付金を活用して、移住マッチングシステムの構築や愛媛の仕事に特化した移住フェアの開催などに要する新しい取り組みの経費も計上させていただいているところでございます。

県版の人口ビジョンの骨子では、2020年代に人口の社会減を解消することを目標に掲げておりまして、今後、あらゆる世代をターゲットに、移住者の一層の増加を図るため、市町や団体との緊密な連携のもと、就業や起業等も含めた移住希望者の幅広いニーズに即応できるきめ細かなサポート体制を構築して、積極的かつ効果的な移住施策を、今後、より一層展開してまいりたいというふうに考えております。」

<答弁:経済労働部長>
「まず、県人口ビジョンについてのうち、若者の地元企業への就職支援についての御質問にお答えいたします。

県では、若者の地元企業への就職に向け、ウエブでの企業情報の提供や職場見学会等によりマッチング支援のほか、県外の若者に対しては、ふるさと愛媛Uターンセンターでの就職支援や大都市圏での四国4県合同会社説明会等を実施する一方、企業に対しては、採用や職場定着の成功例の紹介や若手社員向け育成・定着支援セミナーの開催などに努めているところであります。


国が提唱しております奨学金返済支援のための基金造成は、日本学生支援機構の奨学金を対象に、自治体出捐金と地元産業界等の寄附金による基金を設置しようというもので、趣旨は理解できますものの、このような制度は、本来国において全国統一的な制度設計や基金造成がなされるべきでありまして、多様な地域や産業を有する県レベルの導入には慎重な検討が必要ではないかと考えており、他県の状況や同様の制度導入を準備している新居浜市等の取り組みを見守りたいと思いますが、いずれにいたしましても、県としては、引き続き中高生への地元企業の理解促進やさまざまなアプローチによる就職支援に努めますとともに、今回の補正予算において地方創生交付金を活用し、県が開催する会社説明会や企業見学会に、往路分の交通費を負担することで、より多くの県外学生の参加を求める新たな事業も計上させていただいておりまして、できるだけ多くの若者が、次代を担う人材として県内に就職・定着できるよう、しっかり支援してまいりたいと考えております。」