2017-07-04

7/3マンデー街頭「質問!目的と期待成果は何か」














「皆様、おはようございます。
公明党・愛媛県議会議員の木村ほまれでございます。

 県議会6月定例会は先週28日、閉会しました。国体準備の影響で非常にタイトな日程でありましたが、その分1日あたりの時間が長く、密度の濃い審議ができたのではないかと思います。本日はその中から、常任委員会で私が行った質疑の一部を報告させて頂きます。

 常任委員会は、原則毎年度ごとにメンバーの入れ替えが行われ、今年度私が所属するのは経済企業委員会でありまして、県庁内2つの部局、経済労働部と公営企業局を所管します。それぞれの部局が行う事業について1年間通じて“常”にチェックする“任”にあたるので、“常任委員会”といいます。

 先週の委員会では、補正予算が組まれている経済労働部をメインに審議が行われました。事業総額は約1.3億円です。

 私はその内、“プロフェッショナル人材戦略拠点運営事業”について取り上げました。

 配布資料によりますと「都市部との連携や働き方改革など地方創生を深化させる取組みを促進し、プロフェッショナル人材の活用を進めることで、県内中小企業の経営革新を図る」とあります。なんかわかったようでよくわかりません。予算額は2,000万円。かなりな額です。

 民間企業の社長さんで、この説明を見てパッと決済する方がどのくらいいるでしょうか。私にはとてもできません。ちゃんとリターンが取れるかどうか、あるいは将来を見越して投資する価値があるかどうか、そこを見極めるのが経営判断であり、その結果には責任が伴います。

 そこで私は、この事業の目的と具体的な内容、そして期待成果について質問を行いました。聞いて答えるを15分近く重ねて事業の概要が見えてきました。

 まず、この事業は「公益財団法人えひめ産業振興財団」への委託事業であること。

 そして事業目的を私なりに要約しますと、①都市部からのUIJターンによる「専門性の高い人材の移住を獲得すること」、②県内中小企業が彼らのスキルを取り込むことにより「成長性を高めること」、この2つです。

 えひめ産業振興財団というのは中小企業庁の管轄となります。

 東京にあるその全国事務局が大都市圏の大企業(アサヒホールディングスや味の素など13社)と協定を締結して、例えばですが、

締結企業にお勤めの本県出身の50代後半でマーケティングに精通された方、財務や商品開発に造詣の深い方など、高度な専門スキルを持つ人材がどれくらいいるか、

その中で“定年を前にそろそろ実家の状況が気になる”、あるいは“これまで培ったスキルを生かして故郷に貢献したい”とお考えの方がいらっしゃるかどうかをリサーチします。

 一方、えひめ産業振興財団では、県内の中小企業が求める人材やスキルといったニーズをきめ細かく吸い上げ、全国事務局に対し情報提供を行います。

 マッチングが見込まれる場合、まずは出向という形で県内企業に関与して頂くなどその専門性を活かした支援を進める流れとなります。

 そのためにはまず、肝心の県内中小企業の方々が本事業を認知せずには始まりませんし、関心を持って頂かないと構想は前に進みません。

 そこで、関係者を中心に“御社の経営課題の解決に又、成長戦略の一環としてプロ人材を活用してみませんか?”といった啓発・触発を図るセミナー開催を2回程度予定しているとのことでした

 これは、少なからずふるさと愛媛にUIJターンしたいと考える方にもプラスであり人手不足の県内中小企業にとってもプラス、正にウィン×ウィン事業です。

 本県では初の試みとなりますが、全国で既に取り組んだ例では15件の実績が上がっている県もあるとのことです。

 ちなみに昨年度、県外から本県への移住者は約400人ですが、その内“職業”を切り口とした移住者は約30人。何もしなくてもこれだけのニーズがあるということは、今回の事業によって就職や雇用の受皿を広げることができれば、この移住者数をさらに引き上げることが可能となると私は考えます。

 以上のような理事者との質疑を通じて、本事業に対する私の期待値は確かなものとなりました。そして最後に、次のような要望を申し入れました。

 「本事業を通じて、ぜひ5人、10人とプロ人材を獲得し、移住につなげ、中小企業の成長に結びつけてほしいと思います。そしてそれが50100人、それ以上の規模に発展するなら、これは正に「愛媛版CCRC」に他なりません。その「CCRC」は企画振興部の所管でありますから、本事業を立ち上げるにあたっては、しっかりと部局間の連携を取りながら「愛媛版CCRC」実現に持っていけるよう取り組んで欲しいと思います。」

 他にもいくつか質問いたしましたが、本日はその内の1つをご報告いたしました。

 常任委員会では所管する部局の事業、つまり税金の使途について各議員様々な視点からチェックが行われます。そのやり取りはこんな感じで行われるのかと雰囲気だけでもお伝えできればと思い、ご紹介させて頂きました。今週もどうぞ宜しくお願いいたします。」

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