2010-07-31

南加愛媛県人会創立100周年記念訪問①

本日7/31から8/6までの7日間、

南加愛媛県人会創立100周年を記念する
公的訪問団の一員として、訪米の途に就く。
��*南加は、南カリフォルニアの意)

皆様にはシリーズで順次ご報告させて頂きたいと思うが、

そもそもまず、南加愛媛県人会(以下、県人会)とは何か、
その概要について触れてみたい。


県人会は、1909年(明治42年)7月、田中時夫さん、
茂川常太郎さん、石崎長穎さん等が発起人となり、現地発足。

太平洋戦争という苦難の時代をはさみながらも、
故郷愛媛との交流を“会”の希望とし“個”の勇気と変えながら、

今日、米社会に確固とした日系コミュニティを築いてこられた、
その原動力ともいえる、同郷の“絆”組織、である。

そして。

県人会はそうした先人たちのご苦労を礎に、
本年で100周年という世紀の節目、を迎えることとなったが、

その100年にわたる、県人の南加日系人社会発展への尽力と、
愛媛県・日・米相互交流促進に寄与された功績に対する顕彰、

並びに、筆舌に尽くせぬ先人の苦難の歴史に敬意を表し、
今後更なる交流と発展の礎としての100周年を刻むべく、

この度、
加戸知事を団長とする訪問団が派遣されることとなった、

というのが今回の記念訪問の趣旨、である。

現在、

ロサンゼルス市を拠点に105名の会員を擁する県人会だが、
約30年前までは優に400名を超えていた、といわれる。

このことについて、

郷土の先人たちが、米地域社会に根を張り世代交代も進んだ今、
生まれも育ちもアメリカという3世・4世が主役の時代となり、

その若者世代に組織をどのように継承してもらうかが最大の課題、
と、松岡八十次県人会長(大三島町出身)は述べられているが、

今回の訪問を通して、その実際を肌で感じさせて頂くと共に、
故郷の絆と日米交流の将来についても考えてみたい、と思う。

さて、以下早速、
本日の主要行事についてレポートしてまいりたい。

快晴の8:40、松山空港にて公的訪問団の出発式を行い、
14:00、成田空港にて民間訪問団を含めた結団式を経て、
一行約100名は一路、米ロサンゼルス市へと向かう。

日本時間の7/31夕方17:45に成田を発って、
現地時間の7/31お昼過ぎ13:00頃、ロスに到着。

このタイムスリップは、
日本と-16時間の時差で生じるパラドックス。

ロス空港での入国手続きを済ませて、昼食の後、
私たちがめざした、記念すべき最初の訪問先は、

県人の松秀二郎社長(吉田町出身)が経営される
マルカイ・コーポレーション。

同社は南カリフォルニアを中心に現在12店舗を展開し、
日系3大スーパーの1つに数えられる。

(マルカイ・コーポレーション店内風景)

到着と共に店舗を見学させて頂いたが、
店内狭しと“日本”の品がズラリ、にまず驚く。

価格帯も、うなぎ蒲焼3.98ドル(約350円)など、
正にスーパープライス、であった。

次に驚いたのは、


屏風?仏像?家具?絵画?など、

日本のスーパーでは普通見かけない“雑貨”が
店舗アイテム全体の約1/4を占めていること、

であった。

これは、その後の松社長様のお話によると、

日系人の心を満たすことを最大のミッションとして
取り組んでこられた同社の現時点での全体最適であり、

現地顧客の求めるマーチャンダイジングに他ならない、
とのこと。

厳しい米流通経済において
様々な制約条件を抱えながら、

堂々の日系3大スーパーの地位を確立された同社の、
執念の経営努力、を垣間見る思いがした。

松社長様からはこの他にも、

吉田町に疎開されていた小中学校当時の思い出や、
渡米後のご苦労、故郷に対する思い等お話し頂き、

約1時間程度であったが、故郷との絆を、
互いに熱く確認し合えた感動的なひと時であった。

さて、この日もう1つの行事は、
県人会の皆様との、交流懇談会。

まだ強い日差しが残る、現地時間18:00。

開会冒頭の、

感極まってしばらく言葉にならない、
松岡県人会長様の歓迎あいさつには、

訪問団員の多くが目頭を熱くしたに違いないし、

続く加戸知事の表敬あいさつでは、おそらく、
県人会の皆様方も万感が込み上げたに違いない。

(交流懇談会風景)

その後、出席者の自己紹介を交え、
約2時間にわたる懇談となったが、

同郷の親近感からか、あっという間に、

身振り手振りや、お互い片コトの日本語や英語で、
会場内あちらこちらに会話の花が満開、となった。

同郷の絆の、有難さと心強さと確かさを肌で感じ、
感謝と敬意でいっぱいの訪問初日、となった。

いよいよ明日は、今回の最大の記念行事である、
南加愛媛県人会100周年記念式典、だ。

次の100年に向けて、
歴史的な一歩として刻まれることを期待しながら、

先人への敬意と参加各位の祝福を胸に臨みたい、
と思う。


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