2017-11-13

11/13マンデー街頭「ドクターヘリの運航実績」













「皆様、おはようございます。
公明党・愛媛県議会議員の木村ほまれでございます。

週末は、文化祭や運動会など秋の催しが県下各地でにぎやかに行われました。また、昨日は「愛媛サイクリングの日」ということで、多くの自治体で自転車イベントが開催され、「愛媛=サイクリストの聖地」という本県ブランドが着実に定着しつつあるな、と実感いたします。

秋も、たけなわ。
芸術、読書、スポーツ、グルメなど、この季節ならではの感動を、私も皆様と共に満喫したいと思います。

さて、県議会では先週、特別委員会、常任委員会が順次開催されました。

私が所属する少子高齢化・人口問題特別委員会では「地域で安心して子どもたちを育むための教育支援の取り組みについて」、経済企業委員会では「ドクターヘリの運航実績について」を議題とし議論が行われたところですが、本日は、その内、経済企業委員会での議論についてご報告したいと思います。

ご案内の通り、愛媛県では今年2月からドクターヘリ(以下、ドクヘリ)を導入し、運航を開始しました。

本県は、島嶼部や山間地が多く交通の不便な地域も多いため、かねてより救急医療の切札となるドクヘリの必要性が論じられてまいりました。

私も含め、多くの議員が本会議等で質問を重ねながらその日を待ち望んできましたが、導入決定を発表した昨年末、心から安堵したことが思い出されます。

ちなみに、世界で最も早くドクヘリを導入したドイツでは、全国どこであっても救急通報から15分以内に治療する体制を確保するにはどういうしくみが必要か?を考え、ドクヘリに行き着いたそうです。

そしてドクヘリ導入後約20年間で、交通事故による死亡者数を1/3に減らすことに成功したといいます。この例から言えますように、ドクターヘリの最大の武器は“救命率の高さ”です。

例えば、心筋梗塞や脳梗塞、事故や災害による重篤な外傷など、命が危ぶまれる事態では11秒が生死を分けます。その場合、治療までの時間が短ければ短いほど命がより救われ、後遺症が軽減され、早期の社会復帰につながるのです。

その意味では、ドクヘリは“県民の命を守る、県民の財産“”と言っても過言ではありません。より多くの皆様のご協力のもと、1人でも多くの県民の命を救って欲しいと思います。

さて、委員会に話を戻しますと、ドクヘリ導入から10ヶ月が経過しましたが、この間の運航実績について理事者から説明がありました。

まず、運航方法です。

ドクヘリは週の内、4日(月・木・土・日)は松山空港に、残り3日(火・水・金)は県立中央病院に格納され、そこから出動要請のあった現場に飛び立ちます。

機内には、パイロット、整備士兼ナビゲーター、フライトドクター、フライトナースが乗り込み、収容できる患者は最大2名。又、到着時点で医療が開始できるように除細動器や人工呼吸器などの医療機器が搭載されています。

運行時間は、有視界飛行が原則であるため8301715となっており、到着までの時間は西予市や新居浜など半径50㎞圏なら約15分で、愛南町や四国中央市など半径100㎞圏では約30分で到着することができます。

出動の流れについては、まず当事者から119番通報を受けた消防機関が救急隊を出動させ、電話の内容から必要と判断した場合、同時にドクヘリの出動要請が行われます。

その際、キーワード方式と言うのですが、通報内容の中に「意識障害」など、命の危険に直結する言葉があれば病態に関係なく出動要請を行うこととなっています。

そして、患者を収容した救急隊は、ドクヘリが着陸可能なランデブーポイントに向かい合流。患者を乗せたドクヘリが県立中央病院など適切な医療機関に直行し、本格的な治療を行う流れとなります。

なお、先ほどのランデブーポイントですが、8月末現在で県内の小学校や中学校のグランドや公園、広場など324ヵ所が設定されています。

次に、10月末時点での出動実績は175件。1ヶ月平均に直しますと約20件となります。

消防機関別に見ますと、出動件数が多いのは大洲、今治、松山、八幡浜、久万高原の順で、やはり山間部や島嶼部など病院までの搬送時間が長い地域が上位を占める結果となっています。

また、患者の多くは基地病院である県立中央病院や基幹連携病院である愛大附属病院に搬送されますが、何らかの事情で受入れができない場合や現場が県境にある場合などには、広島、香川、高知、岡山など県外の医療機関に搬送するケースもあるそうです。

いうまでもありませんが、ドクヘリを運航させるには消防機関や医療機関、県、自治体など様々な連携が不可欠です。

そのため県では、導入からこれまでに22回の訓練を積み重ね、11/5に行われた総合防災訓練におきましても、参加147機関の1つとして合流、初参加となったところであります。

ドクヘリの円滑で安全な運航に向け、軸となるのは県運航調整委員会ですが、各種部会、チーム会議、検討会などの機関と連携、情報共有を重ねながら、事業のより効果的な推進を図って頂きたいし、私も注視してまいりたいと思います。

本日は、経済企業委員会で行われたドクターヘリに関する議論についてご報告させて頂きました。今週もどうぞ宜しくお願いいたします。」

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