2017-09-19

9/19マンデー街頭「人生100年、人づくり改革」














「皆様、おはようございます。
公明党・愛媛県議会議員の木村ほまれでございます。

台風一過の3連休となりましたが、皆様、大事はございませんでしたでしょうか?一昨日は、本県でも各地で土砂災害や床上床下浸水などの被害が発生しました。幸いにして人命に関わる事態は避けられましたが、被災された皆様に心よりお見舞いを申し上げます。

私も、最も雨風が激しかった夕方から晩方にかけて、石手川、重信川、小野川、内川などを巡回し、特に河川の氾濫が気になる箇所では現場から県や消防と連携を取り、住民の方々に“いつでも避難できる態勢を!”と呼びかけて回りました。

昨日も同じコースを巡回し、大きな被害がなかったことを確認し安堵しました。しかし、あと数時間雨が降り続いたらと考えると“助かった!”というのが実感であり、自然に対する畏敬の念をあらたにさせられました。

また災害の現場であらためて感じたことは、情報がないということです。屋外ですから当然、テレビもラジオもありません。そんな中で情報を取るためになくてはならないと痛感したのがスマホでした。とりわけ役立ったと思うのは、愛媛県防災のSNS(フェイスブックツイッター)とNHKニュース防災アプリでした。

県の方は、更新頻度も含めた情報のスピードの速さと、全県をカバーするエリアの広さが非常に役に立ち、NHKの方は、雨雲の様子や土砂災害の危険度が地図上にメッシュで表示されるデータマップが良くできているな、わかりやすい!と感じました。

おかげさまで、そこで得た情報をいち早く関係者にお伝えすることができ、関係者からそれぞれに情報を広げ、対応することができたと思います。

ただ、県の防災アプリのフォロー数は未だ390ということで、この点は、私も含め県としてまだまだ発信力を強化していかなければならないと痛感しているところでございます。

そうした現場で感じたことも踏まえながら、防災減災対策のさらなる強化に向けて取り組んでまいりたいと思います。

さて、本日は、政府が新たに掲げた「人づくり改革」という政策についてご報告いたします。

これは、今後、高齢社会がより一層進展すると見込まれる中で、誰もが何歳になっても能力を発揮できる社会をめざす取組みです。

ちなみに永田町では、昨日あたりから急に解散風が吹き始めましたが、解散があってもなくても、本政策は非常に重要です。決して頓挫することのないよう着実な取り組みを強く求めたいと思います。

さて、人づくり改革ですが、その具体策を協議するために政府は先週11日、幅広い年代の有識者らで構成する「人生100年時代構想会議」の初会合を開催し、来年夏までに最終報告を策定することを決めました。

この「人生100年時代」というのは、ベストセラーの「LIFE SHIFT」でお馴染みの英ロンドンビジネススクールのリンダ・グラットン教授が提唱した概念です。

教授は著書の中で、先進国の長寿化はますます進み、日本でも“2007年生まれの子どもの半数が107歳まで生きる”との予測を紹介し、これまでの「教育」、教育を終えたら「仕事」、仕事を定年になったら「引退」というライフステージは見直されるべきであり、そういう社会への変革の必要性を主張しています。

今回の政府の「人生100年時代構想会議」、主なテーマを見てみますと、1つは「教育の無償化」です。

具体的には、返済不要の給付型奨学金や授業料の減免措置などの拡充策が議論されます。

たとえば、大学在学中の授業料が免除され、その代り卒業後に所得に応じて返済するという“出世払い”の導入や、何歳になっても学び直しができるリカレント教育の推進など、非常に注目が集まるテーマとなっています。

また、100年という長寿社会に対応するため、「新卒一括」の見直しなど企業採用の多元化、多様化や、高齢者雇用のあり方なども非常に重要なテーマです。

生産年齢人口の減少に伴い、人手不足がますます深刻化していく中、これらのテーマは企業側にとっても人材確保のカギとなるでしょう。

一方、高齢者向けの給付が中心となっている現在の社会保障制度を、全世代型に改革することも議論される予定です。

グラットン教授の「LIFE SHIFT」は、私も一読し大変意を強くした1人です。今回の9月定例会の代表質問でも、愛媛県の100年時代という観点から幾つか取り上げさせて頂きました。

また、先ほど申しました政府構想会議でのテーマにつきましても、過去の委員会や本会議で私自身、提案した内容が多く含まれております。その意味では、今から1年かけて行う議論の進展と来年の最終報告がどういうアウトプットになるのか、心から期待を寄せたいと思います。

そして、政策論議でとりわけ重要なのは“財源をどう確保するのか”という問題ですが、政策の表と裏、つまり給付と負担のセットの関係で申しますと、負担という側面について納税者である私たち国民に対し説得力のある議論を展開して欲しいことをつけ加えたいと思います。

季節の変わり目でもございます。風邪など召されませんようご自愛を頂き、充実の秋をお過ごしください。今週もどうぞ宜しくお願いいたします。」

0 件のコメント:

コメントを投稿